アブドーラ・ザ・ブッチャー引退セレモニー 会場が暗転、不気味なテーマソング『吹けよ風 呼べよ嵐』がかかると、おじさんたちは大興奮!

中東風のコスチュームをなびかせて風のようにリングに近づく呪術師の幻が浮かぶ。
昭和40年代の大ヒール、アブドーラ・ザ・ブッチャーも当年78歳、風のようにではなく、大きな車椅子というか台車に乗って現れました。少し悲しい気分になりましたが、まあ、時の流れで仕方がない。
ブッチャーにゆかりのゲストが順番に言葉を交わす。日本テレビやスポーツメディアの偉い人。
徳光和夫さんも来た。

徳光さんといえば日プロ時代の実況アナで、クラッシャー・リソワスキーを怒らせている映像がよく流されてますね。それから『金曜10時!うわさのチャンネル』で、デストロイヤーに4の字固めをかけられて悲痛にもがく役。サラリーマンの悲哀を演じてましたっけ。そんなバラエティー番組にある日、ブッチャーが乱入!デストロイヤーを挑発する場面がありました。あの時はまわりが凍り付きましたね。デストロイヤーも元々ヒール、英語でやり合う二人は大迫力でした。
『スカイ・ハイ』が鳴ると、おじさんたちは輪をかけて大興奮。
マスカラス兄弟が来た!

ドス・カラスが来るとブッチャーも嬉しそう。

マスカラス兄弟とブッチャーは、世界最強タッグで対戦しています。パートナーはアラビアの怪人シークでしたが、この時は血の気の荒いメキシカンの方が暴走しちゃってリングアウト負けでした。
“世界の荒鷲”坂口征二だ。

この組み合わせは、ちょっと新鮮。坂口とブッチャーのからみは、どうも思い出せません。ま、新日本の社長でもあったわけですから、ここは登壇でしょう。
佐山タイガーと新間寿氏だ。

この新間さんという方に、どれほど楽しませてもらったことか。何かと事を起こしてはプロレスを盛り上げてくれましたっけ。メキシコで活躍していた佐山サトルをタイガーマスクに仕立てたのもこの人じゃなかったかしら?そしてブッチャーの引き抜きも。
不沈艦スタン・ハンセンもやってきた。

ブッチャー&ハンセンというと、これ幻のタッグで、谷津嘉章のデビュー戦の相手。谷津のパートナーはアントニオ猪木。これは当時夢の対決でしたね。新日エースのハンセンに、引き抜きホヤホヤのブッチャーを足して、猪木に当てつつ、レスリング界大物新人の谷津嘉章をデビューさせようというのですから、ニュースが二重三重に膨らんでいて期待大爆発だったんですが、内容はさっぱり覚えていません。
ファンク兄弟のテーマ『スピニング・トーホールド』がかかると、またまた大興奮。1977年12月15日の蔵前国技館、世界オープンタッグ選手権決勝戦は伝説の流血戦でした。ブッチャー、シーク対ドリーとテリーのザ・ファンクス。フォーク攻撃でズタズタに切り裂かれてのたうつ弟をかばい、一人で二人を相手に大立ち回りをする兄ドリーだが、やがて力が尽きそうになると、包帯をグルグル巻きにしたテリーが大逆襲の救出。昭和プロレス屈指の名場面でした。
この日は兄ドリー・ファンク・ジュニアが来場。リングに登ると、ブッチャーが立ちあがった!

一触即発か?
と思ったら握手でした。

昭和プロレスを盛り上げた両者。あの試合で、ザ・ファンクスはブームになりましたね。以降の大会ではポンポンを持った、そろいのTシャツを着たお姉ちゃんたちがたくさん応援してましたっけ。
デストロイヤーにも来てほしかったが、高齢のため長距離フライトを医師に止められているという理由で、メッセージだけを寄せてくれました。思えばデストロイヤーは力道山の宿敵でしたからね。

呪術師ブッチャーの引退セレモニー。感動のテンカウントをいっしょに聞けて、凄く幸せでした。
最後にファンにメッセージをと、ブッチャーにマイクを向けると、プロレス哲学やライバルのこと、ファンへの感謝… なんてものは一言もなく…
「親を大切にしろ」 というものでした。
もしかしてブッチャー、子どもたちに虐げられているのかな?
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- 2019/02/23(土) 11:04:49|
- プロレス
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| コメント:5
>もしかしてブッチャー、子どもたちに虐げられているのかな?
確か日本で大人気のレスラーだったと言っても子どもたちに信じてもらえなかったというエピソードを聞いたような記憶が
- 2019/02/23(土) 18:35:40 |
- URL |
- 通りすがり #-
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お世話になります。
そのエピソードは存じませんでした。
もう少し細かく言えば
「君たちは、親を病院に入れて放っぽらかすようなことをするなよ。やがて君らの番が来るんだから。」
というようなコメントでした。
やけにリアルなので、もしかしたら?と思ってしまった次第です。
実際は幸せであることを願っています。
- 2019/02/23(土) 19:24:24 |
- URL |
- 柊horii #-
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お世話になります。
やはり同世代ですと、ブッチャーやデストロイヤーは懐かしいですよね。
どちらも元は大悪役ですが、やがてテレビCMに出演するような人気者になりました。
お二人とも高齢となりましたが、少年だった自分たちが50過ぎになるんですから、そりゃ仕方がないですね。
ブッチャーが言ってましたよ「必ずお前たちの番が来るんだ」って。
- 2019/02/24(日) 13:08:26 |
- URL |
- 柊horii #-
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