夏はやっぱりこれだね でました!待ってました!さすが12チャン…いや、テレ東。夏はやっぱり心霊特番ですよね。先週の水曜日(13日)に放送されました3時間スペシャルです。

今回は初っぱなから怖かったですねえ、動くマネキン。

私は幼少期からマネキンが怖くて怖くてしょうがなかったのです。近所のパーマ屋さんに飾ってる首だけのサンプルマネキンがイヤでしてねえ、そこを通るたびに顔を背けてましたっけ。そこにきてテレビドラマ『悪魔くん』の首人形、ひぃ~ひっひっひっと笑いながら襲ってくる一つ目人形、あれは怖かった。正直今でも怖いです。それが現実にあったとは。
テーマは因縁物、大事にしてくれていた主が自殺したためにその愛着が人形に宿って夜中に動くというもの。え?動くだけでしょう?じゃあ怖くないじゃない、刃物を持って追いかけてくるわけじゃなし。ちょっちょっ、それを言ってはいけません、動くはずのないものがひとりでに動くことが不思議で怖いのでしょうに。
現在の持ち主が映像に収めた!

おいおい、まず置き場が怖いだろ。なんだこの足元の人形たちは。恐がらせようと思って撮影している感ありありじゃないか。それに人形が揺れるだけだぞ。それだったらウチの人形だってシーボーズだけが揺れるぞ。それは足の着地が不安定だからだ。ちょっとちょっと、それを言ってはいけませんって、怖がって楽しむのが、心霊特番のおいしい味わい方なんです。出された料理は素直に食え。
あいだにはさまる心霊動画については割愛させていただきましょう。心霊写真、もしくは動画の類は、怖さの根本が昔と異なっていますからね。昔は、フイルム写真ですから写真屋さんに現像依頼をする、受け取った時に、あるはずのないものが写っているから怖いのであって、被写体が怖いわけではないんですよね。ところが現在はデジタルデータですし、加工アプリもありますから、どう怖く作るかが競われてくる、ゆえに怖さの種類が違います。ちょっとちょっと、作るとか言いなさんな。恐いものが写り込んでいるんですって。
次は丑の刻参りです。

ついこの前にもプーチン大統領を呪った藁人形が二ユースになってましたけれども、今でも実用されているんですね。今回は藁人形に添えられていた手紙に書かれていた恐ろしいお話。自分の彼氏が知らない女と腕を組んでいるところを目撃したため、彼の左腕を呪って使い物にならなくしてやろうという女の呪いが形になったものでした。

このクソバカ女!(女優さんは無関係)好きな人を呪うとは何事だ!人を呪うな、テメエを磨け、このバカ女。ちょっとちょっと、怒るところではありません。情念を怖がって、ぞっとしましょうよ。実〈げ〉に恐ろしきは、情念だなあ~って具合にね。
それと、素直に感動したのは、復元納棺師のお話。
損傷したご遺体を元気なころの状態に戻して遺族にお返しするという、まことに頭の下がるお仕事をされている方が、時おり故人が枕に現れてメッセージを残してゆくという、不思議な経験談。

この方のおっしゃることは信じます。動画アップして儲けようとか、そういう類とは全く違いますから。損傷したご遺体に対峙して、生前を想像しながらメークを施すんですから、故人との心の対話もあろうかというものです。だから故人の情報が一つか二つ当たったからと言って不思議ではない。ちょっとちょっと、当たるとか言いなさんな。尊いお仕事です。「ご遺族の不安を安心に変えるのが私の仕事です」というお言葉に泣きそうになりました。
さてしんがりは、待ってました!宜保愛子さんのコーナーです。

この方はすごかった。70年代ユリゲラー、80年代は宜保愛子、まさに昭和の特番枠を席巻してましたね。ケイブンシャの大百科にもなった霊能者のビッグネームです。宜保さんが教えてくれたのは、死者すなわち怖い物から、尊さと愛を教えてくれた、既成の概念を覆す語りにありましたね。正直、これ目当てで録画したようなものでしたが、残り10分じゃねえか。しかも溜めておいたようにCMバシバシ入れやがって。オトリ広告で訴えようか?
いや、やめておこう、これが12チャン…いやテレ東の味だから。
スポンサーサイト
テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2022/07/18(月) 12:31:36|
- 視聴鑑賞
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
大魔神と妖怪展 照りつける太陽に眉をしかめながら、汗をふきふき電車に向かうのもこれ、夏の怪獣映画鑑賞の序章。
今回は所沢サクラタウンにおける『妖怪特撮映画祭』の『大魔神(1966年大映)』を観てきました。

『大魔神』を劇場で観るのは公開当時以来です。当時は子どもでしたから、お家騒動の時代劇にはあまり興味を示しませんでしたけど、魔神像の動くところが怖くて怖くて、だから子供時代は大魔神とタロス(『アルゴ探険隊の大冒険』)のおかげで、観光地や公園の銅像全部が怖かったです。
映画の方は今さら申し上げますまい、領民を苦しめる極悪領主に天罰が下る痛快時代劇で、高度な特撮、スケールの大きなセットは臨場感たっぷり、怒りの魔神が無言で行進する圧倒的迫力は劇場鑑賞ならではです。…が!せっかくの4Kリマスターを楽しみにしていたものを、逸る気持ちにメガネを忘れ、ピンボケ鑑賞というお粗末でした。でも劇場で見る大魔神は長年の夢がかなった感じで大満足です。
入場者プレゼントも嬉しいですよ。大映特撮のコピーフィルムです。

付き合ってくれた友だちは『妖怪大戦争(2005年版)』でしたが、私は『宇宙人東京に現る』のパイラ人でした。「何がでた?」って友だちとはしゃぐのも童心に帰れるひと時で実に気分がよろしい。
それともう一つ、同じサクラタウンの角川武蔵野ミュージアムにおいて開催されていた『妖怪大戦争展2021』。

先の『妖怪特撮映画祭』と同様、8月に公開予定の新作『妖怪大戦争ガーディアンズ』にちなんだ展示会です。
お化け屋敷ではありません。お子さんも楽しめるお化け世界の探検です。写真撮影OKという事で、ほんの一部、ご紹介いたします。
ここはお化け回廊。

入場者プレゼントの小型LEDランプを照らしながら、お化けを探して歩きます。涼しくて気持ちよかったです。
ここは日本全国お化け巡り。

都道府県ごとに分かれて、ご当地のお化けが紹介されています。まさに日本妖怪図鑑。見たことのない貴重な資料などもあって、妖怪好きにはたまらない。例えばこんな“ぬりかべ”のビジュアルとか。

ね?全部読んだら、とても時間がかかります。
それと段ボール箱のまま展示されているのが、作家で博物学者、テレビでもおなじみの荒俣宏先生のコレクションの数々。

ご本人か、展示スタッフかわかりませんが、手書きのコメントも面白いです。
映画に因んだ展示物も私の大好物。2005年の『妖怪大戦争』に使われた造形物も多数展示。

ぬっぺっぽう。
見上げ入道もいますよ。

このほか、妖怪の被り物などいろいろ展示されております。
日本の民族祭祀などで用いられる藁人形の鬼やら精霊なども数点ありました。

日本にとって米は神聖な食べ物、収穫した後の藁を使って、豊作祈願や疫病退散を祈っていたんでしょうね。
このほか、自分の姿がお化けになって映るカメラの間とか、怪奇屋風お店とか盛りだくさんでした。
最後は子供たちの描いたお化けたちを鑑賞してお開きです。

こちらの展示会は9月20日までやってますんで、まだまだ間に合います。
大魔神の劇場鑑賞に妖怪展、近年稀にみる充実した夏休みになりました。
テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/07/25(日) 10:23:16|
- 視聴鑑賞
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
キングコング対ゴジラ(東宝/1962)
公開延期で話題となっております、ハリウッド版を観る前に、まずはこっちを。

4Kリマスターブルーレイが発売されたという事で、何度も観た作品でありながら、やっぱり買ってきてしまうところがファンというものです。ですが、今回のお話は、VHSやDVDと画質を比較して…みたいなものではなく、単に作品に対する個人的な感想を独り言で述べるだけです。
公開は1962年(昭和37年)、プロレスが吸血ブラッシー、狂犬オースチンなど、アメリカからやってきた強豪たちと、力道山をはじめとした日本勢との日米対決が主軸となっていたころ、怪獣のゴジラとキングコングという世紀の日米決戦が行われるとなったら、そりゃあ盛り上がらないわけがない。

この作品は、子どもの頃ならテレビ放映にかじりつき、十代後半はβに録画、その後VHS,DVDと移り変わり、若い頃から何度も何度も観てきましたが、やっぱり面白いですねえ。とにかく陽気な作品です。設定に無駄がなく、飽きさせない場面展開、盛りだくさんなミニチュア特撮、さすが東宝30周年記念作だけあって、贅沢仕様です。
要素がいっぱい詰まっていると、とかく散らかってテーマがわかりづらくなりますが、本作の場合、製薬会社が中心となることによって、コングを発見、コングを眠らせる、日本に運ぶ、といったことが無理なく成立するのです。したがって、自力で移動してくるゴジラに都合よくぶつけることができるわけですね。そして、その製薬会社の宣伝部長を演じる有島一郎がいいんです。怪獣に負けない存在感で、大いに笑わせてくれます。

主役は高島忠夫と藤木悠の弥次喜多コンビ、アメリカのマッチョな主人公とは味が違います。ヒロインは浜美枝さんで、ゴジラに襲われ、コングに握られる大災難役です。科学者はおなじみ平田昭彦、知性が光りますね。
今なら町田啓太さんあたりにやってもらいたいな。個人的趣味だけど。
そして、子どもの頃、みんな日本人じゃんかよ!って思っていたファロ島の原住民たちも…

アメリカ人から見たら、アジア系民族として逆にリアルかも、なんて思ったりして。
ゴジラの造形も迫力満点で、初のカラーとあってか、それともコングの悪役を意識してか?首も脚も極太の巨体なんですね、1980年代はキンゴジとしてモスゴジ(『モスラ対ゴジラ』に登場の造形)と人気を二分してましたっけ。大きな背びれを光らせて青白い熱線を吐いてコングを襲う。コングも負けじと電気攻撃!雷鳴轟くと元気100倍。ポパイがホウレンソウを食ったように…という喩えが懐かしい。大迫力の日米怪獣大決戦、こんなぬいぐるみ猿なんかコングじゃない、なんてぬかすアメリカかぶれは顔洗って出直してこい。60年前の日本特撮を伝統技術としてみれば味わいがわかるはずさ。リアリティばかりが特技じゃないよ、見せ方、面白がらせ方が肝要だと思うの。
それと今は失われつつある、サラリーマンの上下社会、昭和の食卓、団地のインテリアなど、60年近く経ったからこそ新鮮に味わえる当時の生活風景。舞台も、北極海から南海の孤島、千葉から東京を通って、熱海城でクライマックスを迎える豪華版。

息の合った本多演出に円谷特技、血の沸き上がるような伊福部節は絶好調、さあ、ハリウッド版の前にみんなで観よう、CGもいいけれど、アナログもいいよ。
お疲れのあなたに、キングコング対ゴジラ、キングコング対ゴジラ、東宝映画、キングコング対ゴジラをどうぞー!ジャァーン!
今夜もう一回観ちゃおっかな。
テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/05/29(土) 10:08:49|
- 視聴鑑賞
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
切り絵新作『群鶏図』『ひとやすみ』 若い頃、美術の上で大変お世話になった恩人であります、
岸本和雄さんの新作切り絵を二点、拝見いたしました。
まずは、伊藤若冲『群鶏図』を画題にした作品で、タイトルもそのまま
群鶏図-伊藤若冲- です。
群れる鶏たちを、圧倒的な繊細さで切り出した大作です。伊藤若冲の華やかな彩色画から色を抜くという無謀で挑戦的な行為でありながら、切り絵という手法に変換することによって、見事に作品として成立しています。しかし、半端な技能で挑んだならば、それは一笑に付されるだけでありましょうが、ご覧いただきたい、全体の構図もさることながら、この多彩な表現技巧を。

迷いなく一気に切り取られた草の艶、鶏の爪先に至る流麗な曲線、鱗の重なり、脚の毛羽立ちの細かいぎざぎざ、まさに変幻自在の刃物裁き。しかもそれらは分断されることなく、必ずどこかと連結していて、一枚のシートに繋がっているという超絶設計。
参考までに元の絵はこうです。

有名な彩色画ですが、切り絵の場合、これをまず黒ベタ一色に脳内変換することから作品づくりが始まり、この時点で作品の良し悪しが決まると言っても過言ではないと、作者はおっしゃってました。なるほどそれは頷けます、単なる白黒コピーでは、原作の見どころを下げるだけに終わってしまいますが、優れた変換能力と絵心によるセンス、精緻な技巧が伴ってこそ、美術品に仕上がるのだと思います。
色とりどりな尾羽も、ボカシも薄墨も使えない黒ベタ一色に限られた条件で、この出来栄えです。

切り方によって、濃淡や立体感が生まれます。
鶏の表情も豊かです。


近くで見ては失礼かとも思いますが、近くで見ても無駄のない線の一本一本に感嘆しきりです。
以上『群鶏図-伊藤若冲-』は、令和二年一月の作品です。
つづいて二作目は静物。古民家の片隅を切り取った日本のふるさと的な情景
ひとやすみ-竹垣と草鞋〈わらじ〉-
見事な質感と立体感、水木しげるの細密ペン画を想起させる作品ですが、ここに墨は一切使われておりません、刃物で切り抜かれた一枚の黒い紙なのです。
竹の丸みにガサガサした質感。

ぶら下げられた草鞋の縄目、チクチクした質感とそのうねり。

近くで見てもその美しい曲線の描く不思議な世界に目を奪われます。そして、ゆっくり距離を開けて全体像をみると、そこには藁の匂いが染み出るような、人里の景色が展開されます。
『ひとやすみ-竹垣と草鞋〈わらじ〉』は、令和二年四月の作品でした。
今回も、ますます冴える刃物の芸術を堪能いたしました。
本作品の実物は、ただいま埼玉県
所沢市役所 市民ギャラリーで展示中 です。新型肺炎感染防止対策厳守のもと、無料鑑賞が可能です。期間は5月19日(水)までとなります。
なお、当ブログ記事は、作者ご本人の許諾の下、掲載させていただいております。
テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/05/16(日) 09:38:55|
- 視聴鑑賞
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
三頭魔王 久々のビデオ鑑賞記です。
今回は1988年
香港映画の『三頭魔王』でございます。

いいですねえ、このジャケットのデザインで如何なるジャンルかお分かりでしょう。だいたいポスターにいろんなキャラがどっさり詰め込まれているのは冒険活劇と相場が決まっているのです。題名にもなっている三つ頭のキングギドラ人間みたいな三頭魔王に、剣を振り回す半裸の美女、妖怪じみた怪物の数々、私はこういうのを見るだけで期待と興奮を禁じ得ないのであります。どれがいいモンか悪モンか?そんなことは二の次、怪物妖物がうじゃうじゃ出てくると思うだけで楽しくなります。
ところが主役は男の子で、母の病気を治すため、千年人参を求めて賢者と共に旅に出るというお話なんです。おいおいちょっとちょっと、主役をジャケットデザインに入れないなんて、なんか違ってないかい?とツッコみたくなるけれども、まあいいでしょう。本編で、その可愛さとアクションを堪能しましょう。センターを取っている半裸の美女は、ビジンダー時代の志穂美悦子さんを髣髴とさせるような容姿で、思わず助けてもらいたくなるアクション美人、当然重要な役割です。主役の少年、賢者の老師、敵も味方もアクションキレキレでさすが
香港映画という感じです。
登場する魔物たちも、今ならCGで同じような質感に処理されてしまうでしょうが、当時は手作り感満点のぬいぐるみおよびギニョールのオンパレード。
キャラクター設定もユニークで、世界のあらゆるものを見ることができる千里眼の目巨人や、順風耳の耳巨人。

死者さえも生き返らせる薬効の持ち主である千年人参さん。

顔はこわいけど薬効は世界一、良薬は見た目に恐しです。
そしてそして、メインキャラの三頭魔王も凄い作りです。

レッドスネークカモン!感があって実に楽しい。(真ん中頭で両手でパクパク)
明解なストーリー展開、一途な少年の前に次々現れる魔界の使者たち、ナチの吸血ゾンビまで現れて、もうしっちゃかめっちゃかの大騒ぎ。全編に流れる、ポヨンポヨンとした脱力系の音楽は東洋的で独創的、どこかで聞いたようなメロデーだなあ?と思ったら『アルハンブラの思い出』のアレンジじゃないか。もう何がどう繰り出すかわからない面白さ。
そして、ネタをばらしてしまうと、物語上はハッピーエンドなんだけど、何となく暗い気持ちで終わるエンディングに気分はモヤモヤ。念願叶ったんだから、良かったね!で終わらしてくれよぉ。ハッピーエンドで暗い気分という不思議感覚は、ぜひご自身の目でお確かめください。
1980年代『ネバーエンディングストーリー』や『レジェンド/光と闇の伝説』など、冒険ファンタジーが流行してました。東洋ムード満点の摩訶不思議なファンタジーの世界へ旅立ちたい方は、こちらの作品をどうぞ。
テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/04/10(土) 10:02:06|
- 視聴鑑賞
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
次のページ