柊 萬控へ<ひいらぎ よろずひかえ>

料理、時計、怪獣、家庭菜園など趣味のあれこれを書き控えてまいります。

時計道楽 144

シチズン マスター

 またまたジャンク時計の解剖探検であります。

 今回はシチズンマスター。

1-ジャンクのマスター

 毎回同じようなデザインを買ってしまいますが、好みですからしょうがない。
 今回の品は値段の割に外装の状態がよろしいのですが、リュウズがありません。

2-りゅうずがありません

 結構致命的ですが、そこは後ほど策を講じましょう。

 裏の刻印です。

3-裏の刻印

 製造番号が“J1”で始まっていますから、1961年1月とあたりをつけますと、シチズン60年代の名機ホーマーのデビュー年月とはまります。さて、この辺の情報は毎度ですがトンボ出版刊『国産腕時計8 シチズン新本中三針』を参考にしております。

 蓋を開けてみましょう。

4-裏蓋を開けました

 機械は、以前控えたシチズン新本中三針(S中三)の系列です。 (時計道楽125)

 さて、ここからが難しい。りゅうずは紛失、巻真は途中で折れている。いかにして中身を取り出すか?
 おしどりレバーがねじ式であるのが幸い、ねじをゆるめ、狭い隙間にピンセットを滑り込ませ、巻真を少しづつ外にずらしていきましたら、ポロリ。

5-巻真がとれました

 外れましたがなあ。

 ここでベゼルを外します。

6-ベゼルを外しました

 時代にしては良い状態の文字板です。
 デザインは当時の言い方で二段干支〈にだんえと〉。中央部と外周部に段差があるタイプです。時針の回る中央部をグラウンドとして、分針の回る外周部を一段上げる。段差を生かして時字を放射状にダイヤカットして輝かせる技法。空間を上手に生かした品の良いデザインです。

7-文字板のデザイン

 ここで中身を取り出し、文字板を外しました。
 そしてこの後、機械をいじるため、とりあえずのりゅうずを装着。

8-とりあえずのリュウズ

 機械を見ましょう。
 まずは文字板側。

9-文字板側ムーブ

 まさしくS中三針と共通です。ですが残念ながら規制バネ(りゅうずのステップを決める板バネ)が折れてます。

 表側はこうです。
 りゅうずを巻いたら動き始めちゃいました。(笑)

10-ムーブ表側

 トンボの本によりますと、他の同系機種とマスターの識別は「“3ADJ”とロットナンバーが刻印されているところ」とありますから、本機はマスターに間違いなし。
 
 次回は分解探検とまいりましょう。









 




 


スポンサーサイト

テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2017/10/18(水) 11:42:54|
  2. 時計
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

時計道楽 143

CITIZEN EXCEED 7920

 今回はクオーツのドレスウオッチです。

1-古いエクシード

 シチズンのエクシードですがケースが変色してしまっています。

 裏を見ましょう。

2-裏の刻印

 製造番号が“9”から始まっているので、製造年はおそらく1979年。
 材質記号が“SVGP30”とありますから、銀の母材に30ミクロンの厚金メッキとなります。
 なるほど、ゆえにこのような変色が見られるのでしょう。

3-酸化したケース

 金と銀は親和性が良いから、中の銀が金に馴染んで表面に現れ、酸化して黒くなったというわけです。

 ダメもとでケースの手入れをしてみましょう。

4-高級クオーツキャリバー

 白いポリの中枠が少々寂しさを醸していますが、機種はメッキのついた薄型の高級機種です。
 そっと中身を取り出して、ケースを銀製品用手入れ布で拭きあげてみましたら、なんと黒ずみが落ちて、金色が復活しました。

5-磨いたケース

 つまり空気に触れている部分だけが黒ずんでただけだったのです。そもそも銀製品がそうなんだから同じように考えれば道理なわけです。

 こうなったら、あとは電池を入れて動作確認。

6-電池を入れました

 ベルトも交換しましょう。
 …と、ここであることに気づいた。

7-穴位置が高い

 ベルトの取り付け穴の位置が異様に高いです。
 
 なぜか?

 ベルトをつけてみましょう。

8-ベルトをつけました

 なるほど、フラットなサファイヤガラスから、段差もなく、流れるように面がベルトに流れ込んでいます。
 見事なデザインです。薄型時計かくあるべしといった設計です。

9-薄く見える設計

 テーブルに平置きしてもこの通り。
 無駄のない美しさ、色も白、黒、ゴールドの三色に絞られ、それぞれの分量が絶妙なバランスで調和、りゅうずのオニキスが効いてます。

10-無駄のない美しさ

 二針の時計というのは静かなものです。秒針という慌ただしい動きがないため、不動の風格が漂います。

11-生き返りました

 本日の控え CITIZEN EXCEED cal.7920 1979年 でした。

 銀ムクケースに30ミクロンの厚メッキですから、割と上等な時計です。以来時おり実用しています。














 

テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2017/09/27(水) 10:52:39|
  2. 時計
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

時計道楽 142

リコー オートジャスト 3

 満身創痍のジャンク時計をいじっております。

 中身は一段落しました。

20-組みなおしたところ

 今回は外装です。

 21-バンド

 こちらは金属バンドですが、一見どこも悪くはありません。しかし、手に取って触ってみますと、もう入れ歯ガクガクといった感じで、どうも頼りない。
 それは長年の使用で連結の巻きが甘くなっているからです。

 こちらです。

22-長年の使用で口が開いている

 裏から見ますとところどころ口が開いてます。
 今回はまず、これらをしめなおすところから始めました。一コマずつ折っては締め、折っては締めを繰り返し…

23-目をつめたところ

 きっちり目を詰めました。

 そして、形が変わらない程度に軽く仕上げに手を入れます。

24-仕上げを整えて

 同じように軽く手を入れたケース共々、洗浄にかけまして…

25-洗浄

 外装のクリーニング終了です。

 それでは側付け工程に入ります。文字板、針を組み込みました。

26-組み立て

 針や時字も軽く拭きましたので、いくらか輝いております。

 ケースに収納。

27-ケースに入れた

 リコーオートジャスト です。

28-リコーオートジャスト

 和英ダブル表記のユニークな曜日表示に、3時の日付窓も扇形に広がってリコーの味がでています。カシャっと切り替わるカレンダーはカメラのシャッター技術の応用でしょうか?といいつつも、本品は私の自作のバネが不調で、日付だけはうまく変わりませんでした。

29-ワイドな曜日

 マークのみでメーカーを表すところがダイナミックです。SEIKOにしろCITIZENにしろ、文字板のどこかに書いてあるのですが、ここには“R”の印だけ。
 全体のデザインもリコー独特のバランスを持っています。エッジのゆるい短棒時字、幅広ベゼル、太いアシ。全体的に優しいフォルムです。

30-特徴的なカットデザイン

 ベゼルのカットとりゅうずがシンクロしていて、この時計のデザイン上の一番の見どころとなっています。こういった細部の統一感が見事です。

 本日の控え リコー オートジャスト 自動巻き 33石 でした。








 








テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2017/09/13(水) 11:27:22|
  2. 時計
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

時計道楽 141

リコー オートジャスト 2

 古い国産腕時計の分解探検、今回はリコーの自動巻きオートジャストです。

 こちらがムーブメント。

12-時計側です

 自動巻きの巻き上げ機構を外した手巻き状態です。なんとも滑らかな曲線カット。遠くに浮かぶ山の稜線に水車といった里の景色が浮かびます。

13-脱進機をはずした

 まず脱進機を外しました。

 丈夫そうな一枚ものの受け板を開けます。

14-輪列レイアウト

 二番から四番までのシンプルな直列配置。

15-正面からみた

 一番大きな香箱の歯が数か所欠けています。ゆえにりゅうずはカラカラ空回り。

16-香箱の蓋

 取り出してみると二か所で三本足りないようです。欠けた部分には黒いベタベタがついています。直そうとした痕跡か?はたまた欠けの原因か?

17-欠けた巻き上げ車

 ここは精度を求める箇所ではないので、つぎはぎを試みましょう。

 手持ちのジャンクパーツの頃合いのところを切り取りまして…

18-ジャンクパーツの歯を切って

 つないで、ハンダで焼いてヤスリで均しました。

 19-つないでやすって埋めました

 素人はまったく恐ろしいことをする。

 その他の部品を洗って組みなおしましたら、めでたく動きました。

20-組みなおしたところ

 壊れ箇所の多い今回の品物、次回は外装を手入れして側付けになります。







テーマ:♪♪生活を楽しむ♪♪ - ジャンル:趣味・実用

  1. 2017/09/06(水) 11:36:07|
  2. 時計
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

時計道楽 140

リコー オートジャスト 1

 国産腕時計クラシック、今回はリコーです。

1-ジャンクのリコーオートジャスト

 時計は止まり、りゅうずは空回り。完全なるジャンク品です。ゆえに安心して解体できます。

 裏面はシンプルに、製造番号だけ。

2-裏面

 くたびれた金属バンドを外し、蓋を開けました。

3-蓋を開けました

 装飾性のまったく感じられない、工業的な機能美に満ちた外観です。

4-自動巻きのおもり

 錘〈おもり〉の芯にも赤い石が使われていて、耐久性と音の静かさに工夫がなされています。それにしても汚れが異様です、なにか塗りたくったような質感。

 そんな錘を外して巻き上げ構造を見る。

5-おもりを外したところ

 黒っぽい二個の歯車が両回転巻き上げの証し。錘が時計回りに回れば、左がダイレクトに巻き上げ車を右に回し、錘が反時計回りに回れば左が写真のように浮き上がり、右に伝え、右が巻き上げ車をやはり右に回す仕組みです。

 巻き上げ機構を外しまして、ただいま手巻き状態です。

6-巻き上げ機構を外したら

 ここで見つけた異常。香箱車の歯が欠けてます。これではりゅうずが空回りするのもうなずけます。

7-歯が欠けてます

 ここにもタールを塗ったような人が手を加えた痕が見受けられます。

 ケースから時計を取り出しました。
 
 こちらは文字板です。

8-文字板

 カレンダーが面白いです。
 3時が日付、12時が曜日の英字フル表記。6時が曜日の和表示です。
 針は時針だけに夜光が入っています。なるほど、これはありですね。逆(分針のみ夜光)ではだめですけど、これは機能しますのでアリでしょう。夜光は時分針にあるものという、固定観念を破られました。

 針と文字板を外します。

9-カレンダー

 絶妙に日付をまたいだ和英の曜日板。
 そんな曜板を外しますと、日車が露わになります。

10-曜板を外した

 日車押さえを開けて、カレンダーの送り構造を見ましょう。

11-自作のバネ

 その名の通り、オートジャスト。ゆっくり切り替わるカレンダーではなく。バネの力をためて、ためて、カシャっと切り替わる設計です。しかし、肝心かなめのカレンダーの送りバネが欠損していたので、自作しました。

 今回はここまでにして、次回、時計側を探検します。














 

テーマ:♪♪生活を楽しむ♪♪ - ジャンル:趣味・実用

  1. 2017/09/01(金) 11:33:45|
  2. 時計
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

プロフィール

柊horii

Author:柊horii
怪獣、時計に小料理飲酒、好きなことを好きなだけ、やりたい放題の道楽おやじ。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (29)
料理・食 (1222)
時計 (144)
家庭菜園 (248)
玩具・遊び (451)
暮らし・修理 (43)
金魚・生き物 (112)
雑貨・珍品 (17)
健康 (79)
見聞・出歩き (38)
視聴鑑賞 (21)
花・園芸 (43)
劇場シリーズ (22)
プロレス (23)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR