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柊 萬控へ<ひいらぎ よろずひかえ>

料理、時計、怪獣、家庭菜園など趣味のあれこれを書き控えてまいります。

時計道楽 257

シチズン コスモトロン虎目文字板 3

 70年代の電子時計“コスモトロン”の中身を取り出したところです。

14-虎目石の文字板

 文字板は虎目石にクリアーコーティング厚塗り。基盤は真鍮張り合わせ。針も植え字もゴツイですね、カットガラスのギラギラに負けないように調味されています。この植え字も造型が凝っています。抜きはホームベース型五角形、高低二段の表彰台カット、中央は夜光部分をフラットに残し、文字板中央に向けての滑り台。ここまでくると植字だけでも一つの作品です。このような“高植字〈たかうえじ〉”と呼ばれるゴツいインデックスのバリエーションも70年代の見どころになりますね。

 文字板を外しますとカレンダーです。

15-文字板下のカレンダー

 このカレンダーの送り方式が面白くて、りゅうずを押し込むとカレンダーが早送りされる仕組みなのですが、日付と曜日の二種類があります。これらがどう切り替わるか?こちらをご覧ください。

16-カレンダー送りの仕組み

 上の写真は別の個体の曜板を外したところです。中心下に鶴嘴〈つるはし〉みたいな部品があります。左右に嘴がついた鳥みたいな、特撮好きにはパンドンみたいなと言いましょうか。それが早送りレバーになっていて、文字板を仰向けにしまして、12時側を低くなるように傾けますと、曜板送りの爪が作動し(つまり写真の状態)、手前に傾けますと、このレバーがカチッと下がり日板を送る仕組みとなっています。これは、完成品を何の説明もなく持たされたら、見つけるのに難儀しますが、覚えたら結構面白い機能です。

 組み立てました。

17-組み立てました

 シチズン“コスモトロン”できました。中三列のピン巻きバンドをつけました。

30-コスモトロン虎目文字板

 キズだらけですけど、使える時計になりました。時代でいえば僕が小学校高学年の頃の物です。昭和40年代、中学生になりますと、学校で時計の着用が許されました。当時、電池の時計は高級でハイテク、持っていたならクラスでヒーローになれた時代です。それが皮肉なことに今では数千円で買えるんですから、何とも嬉し悲しき物語。ま、集める方からすれば有難い話ではありますが…

31-カットガラスの味

 カットガラスが効いてますね。思えば1970年代は日本時計にとって激動の時代だったように思います。自動巻きメカから電池式へ、文字板のカラー化、防水に伴うガラス風防の普及、クオーツの登場にデジタル時計などなど、ヨーロッパに倣う時代から日本の時計が自立を始めた時代ではないかと考えます。生物界でいうカンブリア爆発みたいなことが、この時代に起こったように見えてなりません。

32-交錯する光の競演

 本日の控え CITIZEN COSMOTRON cal.7804A 1974年 でした。

 こういう時計を握りしめ、超能力捜査官みたいに時代に想いを馳せると、瞼に映るのはパワフルな日本。今みたいに衛生的じゃなかったけど、お行儀もそれほど良くなかったけど、パワハラやらセクハラやら、理不尽なクレームにおどおどすることもなく、みんな元気でパワフルだったなあ。
人間は、少々バカで元気な方がいいね。









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テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2020/04/01(水) 10:32:40|
  2. 時計
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時計道楽 256

シチズン コスモトロン虎目文字板 2

 シチズンの昭和40年代モデル、コスモトロンをいじっています。

 キャリバーは7804A,電子時計です。クオーツ誕生前、動力がゼンマイから電池式になった機械です。電池から回路を通してテンプを強制的に動かし、輪列を通して針を動かすという、運動がゼンマイ式とは逆の流れになります。

7-電池を入れてみた

 中身を取り出した側〈ケース〉です。

9-テリテリのケース

 材質はステンレス、長年の使用で角は丸まり、仕上げもつるつるに落ち、金属の塊みたいになっていますね、良い事です。前の持ち主に可愛がられていた証拠です。でも、このあと使うにはいささか疲労感丸出しなので、ここでちょいと薄化粧をします。

 まず、全体を青粉でバフがけ、小キズを均します。

9-まず斜面を磨く

 磨いた斜面にマスキングをしまして、カン上(バンド取り付け部の上面)に中目のスポンジヤスリで放射目を入れます。

10-マスキングをして放射目を入れる

 マスキングと申しましてもセロテープを貼るだけですが…

 目付は手加減、かなりいい加減です。

 そんな荒っぽい手入れですが、いくらか見てくれが良くなりました。

11-側の手入れ

 次は風防です。70年代に流行したカットガラスですが、こちらも傷だらけ。手入れは諦めて交換します。手持ちの在庫でカット形状は変わってしまいますが、径が同じで機能的には互換可能なので取り替えます。

12-ガラスの交換

 このカットガラスも70年代デザインの特徴の一つで、デザイン的なおしゃれ効果のみならず、プラ風防との見た目の差別化も兼ねているのではないかと考えます。それが証拠に、80年代に入りプラ風防が姿を消すと、やがてガラス風防も普通の姿になり、当たり前の使い方をされるからです。出始めはなんでもそう、ひしめく店頭で特徴を一目で分からせるべく、個性、持ち味の主張が濃いものです。

 ガラスを側に組みました。

13-側メンテ終了

 側周りの手入れ終了です。

 ここで、バンドを探してみたいと思います。ここは革より金属ですね、ボリューミィなステンレス側に合わせるべく、在庫を漁って選び出したのは、こんなやつ。

18-ピン巻きバンド

 ちょうどCITIZENの銘の入った古いピン巻きバンドがありました。

 これも汚ったねえ状態です。

20-汚ったねえバンド

 バラバラにしてひとまず洗浄。こちらも側と同じように、磨きと仕上げを入れまして…

21-仕上げを加える

 また洗浄。

19-シチズンの名入れバックルです

 これで外周りが準備できました。

 次回は組み立て完成です。
















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  1. 2020/03/25(水) 10:32:23|
  2. 時計
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時計道楽 255

シチズン コスモトロン虎目文字板

 国産ジャンクです。

1-ジャンクのコスモトロン

 シチズンのコスモトロンです。動力源が電池になったメカ時計です。

 裏の姿です。

2-裏の刻印

 製造番号から1,974年の製品と推察できます。また、閉め構造は、外周のねじ込みリングが蓋を押さえる構造となっています。

 外周のリングを外しますとこうなります。

3-蓋を開けました

 中は錆びてます。特にこの、これは何でしょうねえ?耐磁板かスペーサーかわかりませんが、えらい錆びです。

4-錆びた金属板

 接着剤の痕が窺がえるところから、裏蓋内面に貼り付けて、出っ張った電池部分以外の隙間を埋めるスペーサー兼、磁石テンプを守る耐磁材と見て良さそうなんですが…この錆が電池部分に侵食していたら復活は無理だろうな?と、機械の方を見てみますと…

5-中のムーブメント

 目に見える損傷はないみたい。

 機種はキャリバー7804A。

6-7804A.jpg

 過去に控えた7801Aの弟となります。(時計道楽116)

 試しに電池を入れてみたら…

7-電池を入れてみた

 お!生きてますよ、この機械。ラッキーです。今回は、輪列に油を注すに留めまして、このままバラさないでおきましょう。この写真左の輪っか、これを電磁テンプと申しますが、形がどら焼きというか糸巻状になっていて、二枚の輪がコイルを挟む構造になっているのです。その微妙な隙間管理がとても難しく、過去に一つダメにしたことがありました。なので今回は分解回避。次回、外装の修復を行います。





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  1. 2020/03/17(火) 11:07:33|
  2. 時計
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時計道楽 254

JUVENIA合体再生 2

 こちらはJUVENIA〈ジュベニア〉611の機械です。

12-キャルバー611

 解体してゆきます。

 テンプ(リズムを決める大きい輪っか)を取ります。

13-テンプを外したところ

 その下のフォークみたいな部品、アンクルを取ります。

14-アンクルを外す

 部品を押さえている受け板を開けます。

15-時計の輪列

 歯車の流れが見えました。

 写真、右の方は動力の巻き上げ系統です。一番大きな車をどけますと、逆回転防止の鍵である“コハゼ”が見えてきます。

16-頑丈なコハゼ

 前方後円墳みたいなバネに抑えられた、頑丈なコハゼです。ここが頑丈ですと、巻き上げた際の手ごたえにハリがあって小気味よいものです。

 動力系統の受け板を開けますと、動力源からの全体像が見えるようになります。

17-中のレイアウト

 すべてを取り除きますと、土台の形が判ります。この土台を地板をいいます。

18-地板の形状

 部品を洗って組み立てます。

19-組み立てました

 JUVENIAキャリバー“611”組み立て終了です。

 出来上がった機械を側に収めて、革バンドをつけました。

20-組み立てました

 金色細縁の時計がひとつ出来上がりました。

 デザインはかなり薄型志向の作りです。ごらんください…

21-薄仕立てのケース

 ベゼルとアシの落とし角度を揃えて反射をシンプルにおさえ、極限まで薄く刈り込んだ側面の立ち上がり。腕に嵌めれば、下半分は肉に埋もれて見えなくなります。

22-使える時計ができました

 使える時計が出来ました。いいじゃない?二つのゴミから一つの時計が生まれる合体再生プラン、こういうの好きです。

23-JUVENIA_611完成

 今回の控え JUVENIA cal.611 1960年代 を二つ潰して一個に仕立てる でした。

 
 ガチャものと、バカにされてもいいじゃないか。ゴミが時計になるんだから。















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  1. 2020/03/11(水) 10:51:18|
  2. 時計
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時計道楽 253

JUVENIA合体再生 1

 特撮映画を観てますと、モスラが粉になってゴジラのパワーになったり、ウルトラマンが何種類か合体して強くなったりしてますが、時計の方はどうだろう?

 こちらはゴミ同然のジャンク品2個。

1-二つのジャンク

 左の個体は、もらい受けたゴミの中から拾い上げたもので、風防真っ白、側は一応形にはなっているものの傷だらけ。

2-一つ目のジャンク

 リュウズ欠損、針は時針のみが辛うじて繋がっている有り様。文字板は生かせるかなあ?といった状態で、中身はというと…

4-一つ目のムーブ

 JUVENIA611で、埃だらけではありますが部品はそろっている模様です。

 もう一個のほうは、以前、文字板調達のために購入した個体の残骸。(時計道楽96)

3-二つ目のジャンク

 側はアシなし、文字板は銘なし、りゅうずはつるつる、針は生かせそうな外装状況。そして中身は同じく611。

5-二つ目のムーブ

 こちらのほうが若干状態が良さそうです。

 ざっと見渡してみたら、りゅうず以外は時計一つ分の部品はそろうことになりそうですから、一丁仕立ててみましょうか。

6-ここから文字板をいただく

 使える方の側をばらして並べてみる。

7-使う外装

 傷みの方はまあ仕方ないでしょうね、出来るだけのことはしてみましょう。

 文字板は乾拭き、ロゴの脇の塗装剥がれの部分だけは、つや消し剤を少し塗って反射を押さえました。

8-使う文字板

 問題はりゅうずです。ツルツルに減っていて、手巻時計にはちょっと苦しい。

9-つるつるのりゅうず

 ここで我が家の古物在庫をガサゴソ漁りまして…

10-古物在庫から探してます

 ころあいの物を選び出す。

11-巻きやすい平タイプをつけました

 選考基準は、径は大きく、丈は薄く、です。手巻き時計ですから、径は大きいほうが巻きやすい、かといって全体がデカいと薄型デザインに見合わないばかりか、手首に当たるし巻真折れの原因にもなります。

 りゅうずはこれで決定、部品の見通しが立ったところで、中身を取り出します。

12-キャルバー611

 JUVENIA〈ジュベニア〉のキャリバー“611”。

 掃除と組み立ては次回に。








 


 




 







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  1. 2020/03/04(水) 11:16:22|
  2. 時計
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怪獣、時計に小料理飲酒、好きなことを好きなだけ、やりたい放題の道楽おやじ。

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