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柊 萬控へ<ひいらぎ よろずひかえ>

料理、時計、怪獣、家庭菜園など趣味のあれこれを書き控えてまいります。

時計道楽 282

時計なのにカメラ?

 “CAMERA”なる銘の入った日本製の時計です。

7-謎の刻印

 戦前シチズンの女持ちのようですが、角孔ねじを折ってしまいまして、同系列モデルの部品で補ったところです。

15-機械組み立て

 組み立てたのち、側に組み込みました。残念ながら天真が折れていて動きません。

16-側に組み込みました

 そして破損部品を補ってくれた代替品がこちら。

17-シチズンK型

 シチズン初の女持ちであるK型と思しき機械です。さて、これと今回のモデルをならべてみましょう。

18-くらべてみよう

 デザイン、外装、大きさも、パリス式側も同じ、文字板も同じ“CITIZEN”表記、裏刻印の形式も同じですから、同時代品と思われます。ゆえに部品交換ができたというわけ。

 しかし製造番号の桁が違います。左のCITIZEN刻印のものは…

20-自前の裏蓋

 “30295”ですが、“CAMERA”刻印のほうは…

19-お預かりの裏蓋

 “470620”で、一桁多いです。どこからどう見ても同じ商品なのに、中身が違うんですから、この一桁に何か識別の意味があるのではないかと推測してしまいます。

 機械の方も受け板の形状は違えども、輪列は同じに見えます。どれどれ、一つをお化けにして…

21-憑依させてみよう

 憑依させてみましょう。

22-ぴたり同じです

 ほら、ピタリと同じです。つまりシチズンが、受け板違いのバリエーションを別名で作って輸出していたか、逆に部品の一部が輸入品であるために別銘柄にしたのか?その辺は昔ばなしすぎてわかりません。

 とにもかくにも、戦前シチズン女持ち、元の姿に戻しました。

23-戦前シチズン女持ち

 天真以外は洗浄で戻りましたので、天真交換すれば動くはずです。

 丸っこい可愛い側ですね。言ってみれば懐中時計を小さくしただけなのに、可愛く見えるのはコロンとした形状と大きさのせいでしょうか。

24-戦火を超えた美しさ

 本日の控え CITIZEN K改CAMERA型 推定1940年前後 となります。

25-女持ちは可愛さが大事

 この時計はどんな人が持っていたのだろう。出兵する恋人からの贈り物だったのだろうか?はたまた息子を待つ、お母さんの愛用品だったのだろうか?戦火を超えた時計には、特別なストーリーが思い浮かびます。





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  1. 2020/09/23(水) 11:14:06|
  2. 時計
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時計道楽 281

時計なのにカメラ? 1

 友だちの時計なんですが、もうりゅうずも動きません。

1-友達の時計

 感触としては、ゼンマイが全巻きになって固まっている模様です。

 外径22ミリほどの古いシチズンの女持ちです。

2-裏の刻印

 囲みに“STAR”はシチズン純正側の証、小秒針であるのと、刻印、パリス釻方式をとっていることから、戦後すぐくらいのものとお見受けします。

 蓋を開けます。

3-蓋を開けた

 “CAMERA”?海外物かと一瞬思いつつ、傍らに“MADE IN JAPAN”の刻印。これはもしかして、戦前13種類あったと言われるシチズン準銘柄のうちの一つかな?と、推測せざるを得ません。だとすると、戦後すぐというより、戦前ものの可能性が高まります。

 文字板です。

4-文字板

 懐中時計がそのまま小型化されたようなデザインで、古民家のような雰囲気が漂います。

 文字板を取りました。

5-文字板下

 基本的な一段引き針回しの、手巻き構造です。

 裏返して時計側です。

6-中の機械

 ホゾ穴が金属ブッジュでできているのは、おそらく戦時下のルビー穴石の輸入規制による影響かと窺えます。

 そしてこの謎のCAMERA刻印も…

7-謎の刻印

 上でも述べましたが、戦前のシチズンには13もの別銘柄があったらしいのです。(おなじみトンボ出版刊『国産腕時計 戦前・戦中編』によります)それが、戦火激しくなる中、嗜好品の統制単一化政策により厳しく絞られて一本化されるので、もし、CAMERAがその中の一つだとすると、戦前ものである可能性が高いですね。少なくとも中身だけでも。

 そう思うと、この機械の汚れが愛おしい。

8-古びた機械

 油で固まってはいますが、残念ながら天真は折れているようです。

 テンプを取りましても、アンクルがはじけません。

9-テンプをとりました

 ヌルリ、ヌルリと仕方なく動く有り様。

 ここでゼンマイをほどくのが作法ですが、コハゼ(ゼンマイのストッパー)を開放してもやはりヌルヌルと抜けるけだるさ。

 こうなれば弾ける心配もないのでアンクル(脱進機)も取りました。

10-脱進機を取りました

 残るゼンマイのパワーも乏しく、力なくずるずるとほどけます。

 ゼンマイがほどけ切ったところで、輪列受けを開けます。

11-輪列受けを外しました

 無駄なく配置された歯車と、年季を感じさせる質感が懐中時計のような味を醸しています。

 そして事件は起きました。

13-香箱受けを取りました

 香箱受けを開けるべく、角孔車のネジを回したら、ネジを埋めたまま頭が折れました。逆ねじだったのです。泣けてきます。自分のじゃない分、余計に泣けてきます。

 ここで、代替え機種と言いますか、自前の同型を持ち出しまして、香箱とネジを取り替えることにしました。

14-香箱を交換

 こちらは刻印がCITIZEN,受けの形が少々違います。

 次回、比べてみましょう。



 






 




 



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  1. 2020/09/16(水) 11:12:12|
  2. 時計
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時計道楽 280

シチズン クリスタルセブン33石 3

 組んではみたものの、イマイチきれいに嵌まらない受け板。

28-組んではみたが

 微妙ながたつきが気になるので、もう一度、バラしてみると…

29-中受けネジが逆についていた

 なるほど、中受けのねじ(上の写真で白い矢印で示したところ)が左右逆についていました。ポカミス。ネジピッチが違っておれば気づいたんでしょうが…頭の大きさに気づかなかったのです。目も見えなくて、ダメですねえ。

 再度組み立てましたら、今度はうまく行きました。

30-今度は組めました

 時計も動いていますがただ今、手巻き状態。自動巻きユニットを組み込みます。

31-巻き上げ部を組みまして

 蓋をして、あとは錘をつけるのみ。

32-あとは錘をつけるだけ

 錘をつける前に、外装方面にまいりましょう。

 文字板です。曲がったロゴが哀れです。外周も真鍮が露出して錆びています。

33-曲がったロゴに錆びた外周

 ロゴは丁寧に曲げそろえ、外周は拭き掃除に留めました。

 りゅうず選びも思ったより難しく、結局、クリスタルセブンのCTZマーク入りがたまたま在庫にあったので助かりました。

34-りゅうずもむずかしい

 側(ケース)のほうは、SS材なので、青粉で軽く磨きました。

35-SSケースは青粉で

 文字板をつけた機械の方に、自動巻き用回転錘をつけまして、機械を側に収めます。

36-側に収めました

 さて、外からりゅうずがはまるかどうか?手探りで位置を定めてグイと押し込むと…!

37-意外にうまくはまるりゅうず

 カチ!っと意外にうまく入りました。

 針です。夜光が一部欠けて、歯抜けの爺さんみたいに見えますので…

38-欠けた夜光

 裏からチョン足しで穴を塞ぎました。

39-夜光で塞ぎました

 いつも怪獣の背びれに使っている夜光塗料ですけど…

 そして針をつけました。

40-針をつけました

 ガラスを嵌めて、ベゼルを閉めたら、クリスタルセブンのヘッド完成です。

41-ヘッド完成

 カッコいいな、黒文字板。バンドを探しましょう。やはりSS側に黒文字板ですと、金属バンドがいいでしょうか?

 こんなのどうでしょう?

42-こんなバンドはどうでしょう

 昔の板巻きバンドです。カールも頃合い、でも年季は入っております。

43-かなりの年季

 開いたカールを締め直し、錆を落として、表面を軽く磨きまして、時計に取り付けてみたら…

44-バンドをつけてみた

 一気に昭和の景色が甦ります。自動巻き防水時計というやつですね。

 力強い側面。

45-力強い側面

 重心を上に寄せ、下半分を刈り上げて隠すスタイルは、このころ出来上がったのでしょうか?腕への密着性より、シャツの袖にひっかからないように配慮した日本的側形状のように思えます。

 できました、昭和40年代のおじさん時計。

46-クリスタルセブン33石

 本日の控え シチズン クリスタルセブン33石 cal.5201 1967年 当時価格16、500円 でした。

 昭和40年代、思い起こせばお風呂屋さんに行くと、誇らしげに時計をぶら提げているおじさんがいましたっけ。全裸に時計ってのも変なものですが、防水を過信したおじさんたちがしていた時計は、こういうものだったんですね。…だから文字板外周が錆びるのよ。

 ところで、夜光がついているけど、これ光るの?…と、ブラックライトを当ててみたら…

47-昔の夜光が光る

 おお!光った。



 

























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  1. 2020/09/09(水) 10:24:54|
  2. 時計
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時計道楽 279

シチズン クリスタルセブン 33石 2

 1960年代シチズン、クリスタルセブンの中身を側から取り出したところです。

14-中身を取り出した

 黒塗装の文字板は真鍮ベース、外周に緑青がふいています。それと、CITIZENの植えロゴが曲がっていますが、一体どうやったらこうなるのでしょう?不思議です。

 文字板の裏側です。

15-文字板の裏側

 小さな点々が見えますね、時字、ロゴ、窓枠、セブンマークが、いずれも植えものであることがわかります。あと残念なことにアシが一本折れてます。

 文字板を外すと、カレンダーが露出します。

16-カレンダー

 日板、曜板ともにアルミ製、曜板は横ばねと文字板で止まっているだけなので、すぐ外れます。

17-曜板を取りました

 かたや日板は三か所の止め板で押さえられています。

 日板も外すとこうなります。

17-2ー日板を外しました

 日板は単独修正でき、曜板は時針連動での修正となります。外周にある小さな突起が文字板受け位置となり、文字板とカレンダーのスキを確保します。

 巻真を抜いてみました。咥え込みの継ぎ巻真です。

18-継ぎ巻き真の構造

 組む時は、りゅうず側のほうを力ずくで押し込み、抜く時は二段引いたのちにさらにグっと引くんですね、これは判りませんでした。

 自動巻き33石の機械です。

19-自動巻き33石

 錘を外します。

20-錘を取りました

 これまでの自動巻きは、基礎時計の上に自動巻き機構を重ねる方式でしたが、この機械は、時計輪列と自動巻き上げ機構が並列の同一面に収められています。当時、世界一薄い自動巻き機械と称された所以です。

 巻き上げ機構の受けを開けてみる。

21-自動巻きの蓋を取りました

 二個のクラッチ車があるということは、両回転巻き上げ、錘が回る方向を問わず、動力が巻き上げられる仕組みです。

 ではゼンマイをほどきましょう。ストッパーのシッポが外に飛び出ていて、解放しやすくなっています。

23-ゼンマイをほどく

 ゼンマイがほどけましたら、テンプを取ります。

24-テンプを取りました

 続いてアンクル。

25-アンクルを取りました

 自動巻き機構を抱き入れる形の一枚受けを外します。

26-受け板を開けました

 時計の輪列です。秒カナが別体になった間接中三針です。

 動力ゼンマイの入った香箱を取り出すと、巻き上げの流れが判ります。

27-巻き上げの仕組み

 右方向からはクラッチから流れてくる自動巻きが、左からはりゅうずからの手巻きの力が流れてくる様子がわかります。

 このあと、部品を洗って組んではみたのですが…

28-組んではみたが

 なんかわずかにガタつくのです。

 どこかがおかしいですね、次回にしましょう。
















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  1. 2020/09/02(水) 10:34:05|
  2. 時計
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時計道楽 278

シチズン クリスタルセブン33石 1

 今回は、かなりのジャンク度です。

1-ジャンクのシチズン

 たまには黒文字板もいいなあ?と思ったのと、33石のいいやつじゃない?といった気持で買ったのですが、リュウズもなし、振っても動かないといった見事なジャンクっぷりです。

2-リュウズありません

 ですが、こういうものこそ私のご馳走、安心していじれるのです。最初から壊れてるんですから壊す心配がありません。

 ガラス風防も分厚いですね。

3-厚いガラス風防

 クリスタルセブンですから、クリスタルが強調されています。プラ風防が主流だった時代において、新しいガラス風防は、大事な売りの要素だったのでしょう。

 裏側です。

4-裏側

 エンブレムみたいな装飾の囲みに数字の7〈セブン〉、この7の意味はラッキーセブンで縁起が良く、カレンダーの七曜を示していると、今回もお世話になっているトンボ出版刊『国産腕時計⑥シチズン自動巻き』に書かれてありました。なるほど、私はてっきりシチズンのシチかと思ってましたが…どうやら違っていたみたいです。これは冗談。

 さあ、気になるところ、りゅうずは無いが、巻真はあるのか?

5-1巻き真が覘いています

 ありました。ここまで覗いていたら望みはあります。

 ところがこの品物、裏蓋がありません。つまり上から機械を出し入れする上開け方式です。したがってベゼルから外してみる。

5-ベゼルを外しました

 ベゼルは、一名ガラス縁ともいいます、ガラスの斜面を上から押さえ、側に喰いつく固定構造。そしてガラスの周りにゴムパッキン。そのパッキンに囲まれたガラス風防がぴっちりと嵌まっていて動きません。おまけに長年の汚れががっちり固めています。さてどうしたものか?こうなりゃ引っ張るしかないと、100均の吸盤を押し付けて、グっと引いたら…

6-ガラスが取れました

 とてもきれいとは言い難い粉を飛び散らかしながらパッキンもろ共ガラスが外れました。

 ところが、その下がまあこびりついちゃって凄いのなんの。ガラスパッキンが腐っていないのに、その下が錆びているという事は、この人、時計をしたまま風呂に入ったな?…なんて情景が浮かんできたりするのです。ここもまた古物いじりの楽しさ。

7-縁の汚れを取る

 汚れを取ったら、さあ、巻真を抜こうと、文字板に切り欠きを探すも、全く見当たりません。

 え?ええ?

 どうやって機械を出すの?と思案に暮れ、とりあえず巻真を回してみようと、手近な在庫から探してきたお迎え用のリュウズを咥えさせまして…

10-お迎えりゅうずをねじ込んで

 向こう側に回してみたら…

 パキ!ポロリ。

11-折れたと思ったら

 あ!折れた!(泣)

 …と思ったら、なんと咥え込み式の継ぎ巻真ではありませんか。

12-こういう構造だったのか

 そういえば、セイコーコーラス(時計道楽150)もそうでした。3年も経つと忘れてしまうものですね。

 巻真の半分が外に出たら、コロンと機械が取れました。

13-手入れの記録

 ケースの中には修理の記録が書かれています。49.5というのは昭和49年の5月といったところでしょう。その前が48年12月。先ほど見た刻印の製造番号が70から始まっていたので、製造年は1967年10月ととらえて、発売が翌年だとすると1968年つまり昭和43年となるわけだから、それ以降のお買い上げということで年代関係は合いますね。

 ここまでで結構疲れました。つづきは次回という事で。








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  1. 2020/08/26(水) 10:40:01|
  2. 時計
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柊horii

Author:柊horii
時計やゼンマイ玩具など、動くものが好きです。野菜を育ててお料理、映画なら特撮、好きなことを好きなだけ、やりたい放題の道楽おやじです。

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