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柊 萬控へ<ひいらぎ よろずひかえ>

料理、時計、怪獣、家庭菜園など趣味のあれこれを書き控えてまいります。

時計道楽 242

BAVARIA Carriage clock 3

 小さなキャリッジクロックの機械部分が組み上がったところです。

30-機械組み立て終了

 文字板側を仰向けにしまして、見えているのはアラーム連動部分の構造です。

32-アラーム車の構造

 アラーム車の筒が、一か所ストンと落ちています。ここがアラームセッティングポイントとなります。アラーム車が常時押している板状ストッパーを、この一か所で段差分浮き上がらせ、ハンマーを開放する仕組みです。

 これで文字板側も組み上がりました。

33-文字板側の組み上がり

 ここに文字板を組み込みまして針をつけるのですが、分針が欠損していたので、在庫の懐中時計ジャンクから座の合うものを一本持ち出し…

34-分針がないので

 切分に合わせて切りました。

35-針をつけました

 アラーム針は、女持ちのジャンク品から取り入れましたが、こちらはあいにく白しかなかったので、そのまま行きます。

 続きましては側です。

 錆びた裏蓋も、磨けば味が出ます。

31-蓋も磨けば味が出る

 彫られた文字が浮かび上がってくるとともに、真鍮の金色が鈍く輝いて、いぶし金の味が出てきます。これは新品では得られない、時が育てる時代の美です。

 側の汚れはもっと凄い。

36-汚れた側です

 ひとまずバラバラにしまして、洗う、磨く、できるだけきれいにしました。

37-できるだけきれいにしました

 かといって、塗装の上掛けとかはいたしません。汚れていても時代の色、質感を尊重しました。

 手入れしたケースに機械を納めます。

38-ケースに収めました

 蓋を閉めて、足りない部品を補いました。

39-足りない部品を補った

 四隅の止めネジは、新品のものですが、ここは交換部品であることが分かっていいと思います。実際そうですから。ねじ回しの輪っかは、懐中時計の提げカンを変形させて繕いました。

 ちいさなキャリッジクロック、完成です。

40-組み立て完成

 手のひらサイズの小型クロック、デザインも何とも言えぬ味わいがあります。クラシックな装いにも見えますが、こうして暗転してみると、モダンなものにも見えてきます。

41-BABVARIA_Carriage_clock.jpg

 手提げの部分は色っぽいですね、すべて曲線で構成されていて、工業臭さが皆無です。そして真鍮の古びた味がたまらない。

42-味のある曲線

 文字板の数字と数字の間の金のアクセントがエレガントです。

43-金のドットがアクセント

 これはキャリッジクロックの女持ちでしょうか?金持ちのお嬢さんがピクニックにお持ちになるような光景が目に浮かびます。でもアラームの音はお世辞にもエレガントとは言い難いです。空き缶に小石を入れて振ったような音ですから。
 文字板に小さく“BAVARIA”と書かれています。なぜにここまで小さくしたか疑問に思うほど小さい表記ですが、BAVARIAというのはドイツのバイエルン地方という意味みたいので、真に受ければドイツの時計と思いたいのですが、産地表示がどこにも見つからなかったので、不明といたしましょう。

44-東洋風味に飾ってみた

 本日の控え BAVARIA Carriage clock Alarm 年代産地不明 でした。

 どこの誰だか知らないけれど、可愛いから飾っちゃう。





 










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テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2019/12/11(水) 10:51:58|
  2. 時計
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時計道楽 241

BAVARIA Carriage clock 2

 側から取り出した、時計の中身です。

12-二重のバレル

 動力ゼンマイの入っている香箱が二重になっています。厚みの薄いほうがアラーム用、厚いほうが時計用です。

 表に向けて巻き上げ用のハンドルを取りますと…

13-二重の角孔車にコハゼ

 角孔車が二重になっていて、ハンドルには向かい合ったコハゼが組み込まれています。なるほど、一人二役の巻き上げハンドルとなっています。右にまわせば時計、左にまわせばアラームといった具合です。

14-二重の各孔

 二重の角孔車を取り除くと…

15-大小の角真

 大小の角芯が重なっています。大きいほうはアラーム香箱に直結、中心を貫通している細いほうが時計香箱につながります。

 それでは機械を台座から外しましょう。底にある二ヵ所の止めネジを外します。

16-底板止めネジ

 台座が取れました。

17-底板を取りました

 裏返して、文字板を外します。

18-文字板を開けました

 文字板下の配置です。

19-文字板下のレイアウト

 筒車(時針)とアラーム車の連動がわかります。

 次は裏返して時計側、受け板を開けました。

20-受け板を開けたら

 時針とアラームセット位置が一致すると、アラームストッパーがカクンと浮かんでハンマー軸を開放してハンマー送りが回転を開始、ハンマーヘッドが側を内側から叩くといった仕掛けです。

 テンプ下についているピンは、緩急調整レバーです。

21-緩急調整部品

 この調整レバーは十手みたいな形をしていて、かぎ型の突起が緩急針を左右に動かすレバーとなります。

 上の写真からアラーム系統の部品を取り除き、二番受けを開けます。

22-二番受けを開けました

 こちらが時計輪列です。

23-時計輪列

 脱進方式はピンレバーアンクルです。

 筒カナ以外をすべて取っぱらうと、こうです。

24-地板の様子

 では部品を洗いまして組み込みです。
 まずは時計部分から。

25-時計部分を組みました

 続いてはアラーム系統ですが、肝心かなめのアラームゼンマイが真から外れていたので、蓋を開けて巻きなおしました。

26-アラーム用ゼンマイ

 その他ハンマーなども錆びだらけだったので、錆を落として油を塗って手入れ、組み立てました。

27-アラーム部分を組みました

 すべてを受け板で押さえます。

28-受け板で押さえました

 時計、アラーム兼用巻き上げ車をセット。

29-兼用巻き上げ車

 機械の手入れと修理完了です。

30-機械組み立て終了

 次回は外装の手入れと組み込み、完成に至ります。












 










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  1. 2019/12/04(水) 11:00:14|
  2. 時計
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時計道楽 240

BAVARIA Carriage clock 1

 キャリッジクロックの小型版です。

1-ちいさな置時計

 これは小さくて可愛いです。置いた高さが7センチ弱、吊りカン含まずです。

 側も錆びて、緑青を吹いています。

2-緑青をふいています

 裏も真っ黒。

3-裏は真っ黒

 テレビで時々やっている開かずの金庫みたいです。

 ところがこれは、開かずの反対で、ネジが壊れて開きっぱなしです。

4-ねじが無くて蓋が開いています

 これは掃除のし甲斐がありそうです。

 蓋の四隅の止めネジはすでに無いので、つまみの類を外しまして、蓋を開けてみよう。

5-ねじを外しまして

 すでに指先は真っ黒です。

6-蓋を開けました

 これが中身です。

7-中身

 のちほど解体しましょう。

 次は、正面です。

8-針の無い文字板

 こちらはメインダイヤルです。白に数字、金の点々がエレガントな雰囲気を醸しています。分針は折れて無くなっています。封入された時計の中で、どうしたら分針が折れるのだろう?不思議です。

 メインダイヤルから離れて、サブダイヤルがあります。

9-アラームの文字板

 こちらはアラームセッティング用の文字板です。今と違って分までは設定できなかったのでしょう、ざっくり言って30分前後といった精度です。やはりここも、針がありません。

 ネジ式のアシを外しましょう。

10-脚をとりました

 アシを取りますと、側と時計が分かれます。

11-箱から出ました

 それでは次回、時計をバラしてみましょう。













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  1. 2019/11/27(水) 11:31:56|
  2. 時計
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時計道楽 239

JOHN BENNET Carriage clock 3

 古い置時計を解体しています。

32-立体的に見てみる

 部品をバラバラにして、拭き掃除をします。

33-部品の清掃

 錆を落として、つやを出す。こういう作業も部品が大きくて助かります。何しろ目が見えなくなってきてますから。

34-部品が大きくて助かります

 その点、クロックは嬉しいですね。落とした汚れの度合いも目で見てよくわかります。

 脱進機ブロック以外を組み立てました。

35-組み立てました

 上から見る。

36-上から見たところ

 そして3時側から見る。

37-3時から見たところ

 二番車を指で回して、輪列の喰いつきを確認したら、巻き上げ部品の手入れと組み込みです。

38-巻き上げの部品

 作りが頑丈なので、ゴシゴシ拭いても折れたりする心配はありません。

39-巻き上げ部組み立て

 組み立てましたら、ネジを回して動きを確認。

40-巻いて動きを確かめる

 カチカチカチ…っとネジを回すと、シャァァァーっと全体が回る。ここまでは正しく組めています。

 最後は脱進機です。

41-脱進ブロック

 テンプが経年による汚れと摩擦で動きがイマイチ。外して洗いましょう。次の写真はテンプを外したところ。

42-テンプを外したところ

 馬の蹄鉄か、まる子の頭か、カーブを描いたシンメトリーなアンクル受けがガッシリしていて頼もしい。

 これも外してみる。

42-2-アンクル押さえをはずした

 貴石アンクルが採用されていますから、キャリッジクロックの中では新しいほうではないかと思われますが、ここにも刻印などの手掛かりがないため、わかりません。

 洗浄ののち組み立て、時計に組み込みまして、動くのを確認。

43-組み込んだところ

 次は文字板の取り付けです。文字板はホーロー焼きで、アシは文字板受け台に刺さっていて、裏からクサビで止められています。

43-2-文字板のアシ

 ここを外して、文字板と受け台の間に刻印がないかどうか確かめる。

43-3-刻印はありません

 おー、残念。ここにも何もありませんでした。

 諦めて組み立てましょう。元に戻して、針をつけました。

44-針を取りつけ

 で、この時計、巻き上げゼンマイの上に謎のネジが組まれてたのですが、これは締めると時計が止まる一時停止ネジ。

45-一時停止ねじ

 このネジを締めるとガンギから下りてきた歯車を受ける冠歯ギアの軸を圧迫して動きが止まります。そして、そっと緩めると再び動き出します。

 ここで時計本体の完成です。台座にネジ止めしまして…

46-台座に固定

 ガラスケースを被せて、蓋をしたら完成です。

47-蓋をしめて完成

 できました。ジョン・ベネット手提げ置時計。

48-SIR_JOHN_BENNET_CLOCK.jpg

 シンプルながら高い品格を感じます。周りをガラスに囲まれていますので、機械も見えて楽しいです。

49-3時から見たところ

 ことに天窓から見えるテンプの動きは、見ていて飽きないです。

50-天窓から動きが楽しめる

 本日の控え、 SIR JOHN BENNET Carriage clock 推定1920年代 でした。

 年代推定はとても雑なものでして、まず量産可能な設計、構造をしているところから、第一次世界大戦以降のスタイルとお見受けしたことと、ジョンベネットブランドが1930年ごろに終わりを迎えているということから、1920年代ではないか?としました。

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  1. 2019/11/20(水) 11:07:54|
  2. 時計
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時計道楽 238

SIR JOHN BENNET Carriage click 2


 置時計の修繕です。

 横60mm×高さ80mmほどの機械です。

18-文字板

 文字板はホーローに黒の焼きつけローマ数字。美しい配列です。やはりヨーロッパの人が描くローマ数字は美しいです。

 ブランド表示は“SIR JOHN BENNET LTD.”

19-ブランド表示

ジョン・ベネットは19世紀のイギリス人で彼の名を冠したメーカーですが、下の方に産国表示があります。

20-産国表示

 フランス製みたいです。ということはイギリスブランドのフランス製造というふうに解釈できます。ネットでみれば“French carriage clock”というカテゴリーがあるみたいで、フランスではこの手の製造が盛んだったようです。

 機械を横から見てみます。

21-機械を横から見たところ

 上の写真は文字板を仰向けにして、三時から見たところです。

 目を12時側に向けますと、頂上にテンプがついています。

22-天のテンプ

 ここはテンプ地板のようになっていて、テンプ、アンクル、ガンギ車までがセッチングされています。ここで調速されたガンギが下に伸びてまして、冠歯(フェースギア)を通じて四番の速度を制御する仕組みです。

 それでは解体前に、動力ゼンマイをほどきましょう。

 こちらはねじ回しです。

23-両刀ねじ回し

 太い細いの両刀ねじ回しです。太いほうは動力巻き上げ、細いほうは針回しに使います。

 太いほうを動力芯に刺しまして、コハゼを開放するタイミングでつまむ指を細い軸にずらす。

 すると…

24-ゼンマイをほどく

 スルスル…とゼンマイがほどけます。タイミングを間違うと、ブウウン!と勢いよく回る羽根で指を怪我しかねませんので、ねじ回しにタオルを巻いて作業しています。クロックのゼンマイはそれほど強力で恐ろしいです。

 次は文字板の取り外し。

 文字板はクサビで止められています。

25-文字板はくさび止め

 クサビを抜いて、文字板を外す。

 文字板下です。

26-文字板下

 背の高いほうが時針がつく筒車です。

 続いて脱進機の取り外し。

27-脱進系統ブロック
 
 上で述べましたように、テンプからガンギまでがブロック化されていますから、取り外しが楽です。

 続きまして、ここは動力ゼンマイの巻き上げ機構です。

28-巻き上げ機構

 もうゼンマイはほどけているので安全です。ネジを外して解体してみたら、ここに刻印がありました。

29-フランス製

 …と、思ったら産国表示だけでした。

 巻き上げ部品がきれいに外れましたので、受け板を開けましょう。

 受けも文字板同様にクサビ止めです。

30-受けはクサビ式

 四隅を開放して、そっと開けてみる。

31-輪列

 大きな香箱にシンプルな時計輪列がつながっています。

 目線を下げてみよう。

32-立体的に見てみる

 時計厚みのほとんどを動力ゼンマイの巾で占められています。おかげというか何というか、輪列の方には空間がゆったりととられています。懐中時計、腕時計といった小型化を目的とした時計に隙間を見つけると、安っぽい感じを受けますが、クロックになりますと、むしろ空間がゆとりに感じられます。

 写真も多く、長くなりました。次回につなぎましょう。





















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  1. 2019/11/13(水) 11:08:55|
  2. 時計
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柊horii

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怪獣、時計に小料理飲酒、好きなことを好きなだけ、やりたい放題の道楽おやじ。

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