BASIS WATCH 2
ジャンク時計のつづきです。
今日は中の機械を分解します。
こちらが脱進機構です。
フックアンクル脱進です。貴石を使っていません。アンクルから飛び出た二本のフックがガンギの脱進を繰り返すわけです。
そしてボタンの役割です。

オン/オフで波型のレバーがテンプを止める構造です。したがって、写真赤で示したような規制バネがあったはずです。そこが欠損しているので、今回のモデルはレバーがふらふらしてしまい、止めたり動いたりが無秩序状態になっております。だから実用は不可。
テンプを外してみました。

フックアンクルが露出しました。
脱進機を外して受け板を開けます。

シンプルな三針輪列で、ストップウオッチ機能は無いようです。
香箱をはずしました。

地板もずいぶんと汚れてますね。
地板文字板側に刻印を発見。

“BFG670”これは機種番だと思うので、早速
いつものサイトを訪ねてみたら…
ありました!

“Baumgartner 670”〈バウムゲルトナー670〉
ここの説明によりますと“670”は三針プレーン日付け無しとされており、派生キャリバーの“677”が秒針スタート/ストップつきと書かれているので、本機は“677”が正しい機種番となります。念のため“677”を検索したら、同じ写真で“秒針スタート/ストップつき、リセットなし”と明記されていますので、ほぼ間違いないでしょう。
それでは受け板の汚れと錆を砂消しで落としまして、元の姿に戻しましょう。

いつかは、欠損バネの自作に挑戦したいとおもいます。

しかし面白い時計ですな。リセット機能がないから0位置に秒針が来るまでじっと待つ。0位置にきたらストップボタンを押す。ストップ中は時分針も止まっているから、計測を終えたら時刻合せをしなおす。今の感覚ですと、やたらと面倒な時計のように思えますが、そういうものだと信じ込めば、まあそれなりに納得できるような気がします。

規制バネ、秒針、バンド、いろいろと直し甲斐のある時計ですが、今回はこれでやめておきます。いつの日か、私の芸幅が広がった頃、修復に挑戦してみたいとおもいます。
本日の控え
BASIS WATCH 〈BAUMGARTNER 670〉 1950年代 でした。
秒針のないストップウオッチを買うほうもバカだけど、売るほうも“作動品”とか書かないでもらいたいね。
スポンサーサイト
テーマ:♪♪生活を楽しむ♪♪ - ジャンル:趣味・実用
- 2015/07/08(水) 12:05:15|
- 時計
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0