芹という若菜 春の七草にも数えられる芹という若菜は、香り、歯ざわり、薬効成分ともに優れた、日本古来の野草であります。
温室栽培の発達で、季節感が薄れてゆく今日の農産物ですが、こと野草、山菜に限っては自然に習った季節感豊かな食料ともうせましょう。
今回は豚肉団子で醤油仕立ての汁ものをこしらえました。
豚の挽き肉に生姜をすり下ろして練り、沸かしたお湯にボタリボタリと摘み入れます。

摘み入れる、即ちこれ“つみれ”ともうします。
このつみれと象眼に切った白葱が、おつゆの種となり、ダシになります。味付けはお醤油だけ。

ここに芹をたっぷりと加えまして、さっと煮ます。

芹は煮すぎないよう気をつけまして、青いうちにその香りをいただきましょう。

葉、根、茎、すべてがご馳走です。豚肉の獣成分が芹の効果で品よくまとまり相性ぴったりです。
別の日、芹でお粥を炊きました。

お粥と申しますか、汁気多めの雑炊タイプです。

七草粥ならぬ、一草粥。
酒の飲み過ぎで疲れた胃袋にやさしい、回復食事です。
野菜の漬物で塩みを補いながらすする春の白がゆ。

卒業、入学、人事異動、いろいろなスタートを迎える春。そのベースとなるのが自然界なわけでして、冬の間じつと休眠していた植物たちが、気温の上昇と共に一斉に芽を吹き、それを食べる虫たちが目覚め、私たち動物も運動を活発化するわけです。
春に若菜を食べる。
これは極めて自然の理に適った行為でありまして、健康促進まちがいなしでございます。
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テーマ:料理 - ジャンル:趣味・実用
- 2017/03/19(日) 10:50:24|
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