僕はプロレスが好きだった。
人体構造を知り尽くした者同士が、互いの技と持ち味を競いあう男同士の闘いが好きだった。
パット・オコーナー、ドン・レオ・ジョナサン。ホフマンにロビンソン、デストロイヤーにカール・コックス。
鉄の爪エリック…
みんな良かったなあ、超人的で個性的な芸ともいうべき技の数々に心が躍ったものです。
そんなプロレスという競技も、時代の流れと共に、派手なパフォーマンス、スタイリッシュなコスチューム
蹴り技の流行など、だんだん好みから遠ざかり、やがて観なくなりました。
そんな中、弟の勧めで行ってみた大会、そこは、雑誌にも載ってない、聞いたこともない団体名の主催でした。
ところが、生観戦してみたら嬉しいかな、そこには僕の好きだった“純プロレス”が展開されていて
やがて楽しみのひとつとなったのです。
その名は『ガッツワールド』
13年の歴史を誇る団体も、さる4月15日、いよいよ最後の日を迎えたのでした。
ガッツワールドTHE FINAL “武骨終焉”
えー、別れを惜しみつつもやっぱりこれ。

リングを背にした、おビールの輝き。すべてはここから始まります。
試合レポートの方は
『バトル・ニュース』をご覧いただくとして、今回もワンショットの写真に感想をひとこと。
本日のカードはこちら。

第一試合はまず若い人から。

ご覧ください、このベーシックなフォーム。現代のエド・ルイスだ。
ヘッドロックで勝負がつくようなガチな試合を今やったら、さぞかし衝撃的だろうなぁ。
こちらは 僕の好きな大谷譲二!

文字通り“ヤングガッツ”で、カッコつけずに体いっぱい向かっていくファイトは駆け引き無しのショートパンチャー。
第二試合の8人タッグは、もうメチャクチャ。

そもそも8人タッグというものは、勝敗というよりも、いろんな組み合わせが一試合で楽しめるという、お子様ランチ的なお祭り形式なので、気楽にどうぞという性質ではあるんでしょうが、それにしてもヒドかった。全員が暴れているから焦点が定まらない。注目を集めたといえば、計画的な匂いのする不測の事態でトランクスを失った忍だった。片手で前を押さえたドロップキック、片手で受身と、これがまた器用な身のこなし。しのぶ100%だ。そのままナマコ卍でウーピンを仕留めてフィニッシュ。

生のナマコが相当こたえたか、ウーピンは試合後しばらく苦しんでいた。ナマコ卍恐るべし。
第三試合はIWA軍団が主役。しかし松田慶三がちょっと元気なかったような?その分バッファローしゃべりすぎ。
写真は松田の念仏式連射ブレーンバスター。

大阪から、くいしんぼう仮面参戦。

初めて拝見しましたが、今回は持ち味がわかりませんでした。
そして元タッグ王者でありながら、今回対峙している松田とKITOも、猿みたいなやつの乱入で共闘。ようやく仲直り。

想えば、ガッツを知る前の最後の生観戦がIWAジャパンだったような。
松田慶三の名前は、その時のイイ~体した若者というイメージでしたが、それは昔の事
今ではすっかり大物の風格をまとっています。
さあ、本格派のシングル始まり。
折原昌夫に黒田哲広。安心して観られる一戦。写真は二人の空中戦。

うまい両者なんだから、もっとリング内の攻防が見たかったけど、若干場外が多かったような気がしたねえ。
タイトル戦に入ります。
GWCタッグ選手権、最後の決戦。

ダイナミックなTORUと小兵ながら頭脳派の翔太のからみが面白い。
アラケンの毒霧にむせるアベフミ。狡猾と闘志の入り混じった、噛み合っているのかいないのか、なんか不思議なテンポの中…

翔太がTORUをトリックで押さえ、最後の王者として新井健一郎とともに、その名を刻んだ。
印象的だったのは試合後、選手が退場してゆく中、最後に残って一人で受身を取り、マットに敷かれたガッツのロゴマークに思いっきり体をこすりつけていた翔太の姿だった。寂しいのだろう、気持ちが伝わってきて、ちょっとウルウルしてしまった。
さあ、残り二試合となりますが、中身が重いので次回につづきます。
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- 2018/04/20(金) 11:05:28|
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