シチズン カレンダー 1
国産初のカレンダーつき時計、シチズンカレンダーです。

分針、秒針が欠損。おまけに止まっている。でも欲しかった一品です。
裏蓋です。

14金張り真鍮側、蓋のみステンレスの構成。囲みにSTARの刻印は、シチズン内製品の証です。
風防、ベゼルを開けました。

古いものですから、かなり汚れ、曇りが見られます。
続いて蓋を開けました。

天真(黄色い輪っかの回転軸)が折れてます。でも続けましょう。
巻真(りゅうずと機械をつなぐ棒)を抜きまして、文字板側から機械を取り出す。上開け構造というやつです。
機械の抜けた空ケース、丸い突起はカレンダー修正ボタン。

ボタンはパイプに囲まれた、誤作動防止の隠し式。
側パイプに戻しバネを入れて、ボタンを押し込み、内側からネジで止める構造です。

文字板です。

時字は突き出し、窓は凹押し、サブダイヤルは粗目のレコード挽き。生地形状は丸く絞ったボンベ式です。外周のカレンダーが青印刷なところが味です。
文字板を外して裏を見る。

キテレツのコロ助!
カレンダーディスクの部分にサライが入っていて、カレンダーをなるべく奥目にしないよう工夫されています。
文字板を剥がされた機械。

4時位置(右下)のレバーが、中心の日付針を早送りします。2時(右上)レバーが曜日送り。そして10時(左上)が月送りです。

曜日のディスクを外してみると、裏側には歯が7つに割られています。この姿を称して“星車〈ほしぐるま〉”と呼ばれています。(おなじみトンボ出版刊『国産腕時計⑫戦前・戦後編』を参考にしています)したがいまして、ここは曜日表示部だから“曜日星車”となります。

曜日送り構造です。曜日星車下の、曜日廻し車に小さなピンが出ています。それが曜日ディスクを一日分送ります。
次に月ディスクです。

歯は12分割。これは“星車・月板”といいます。
月送りの構造です。

ディスクが他の車と連動していません。ゆえに手動。月が変わったら自分で押すスタイル。
そして日付は針表示です。

12時位置に隣接している日廻し車のくちばしみたいなところが、中央の日送り車を一日分送ります。
ここまでは文字板下、カレンダーブロックの見学でした。次回、時計側を覗いてみましょう。
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- 2019/03/06(水) 11:02:25|
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