シチズン カレンダー 2
シチズンカレンダーの時計側を見ましょう。

時計部分は既製品。トンボの本(『国産腕時計⑫戦前・戦後編』)によりますと、シチズンカレンダーはF-2型にカレンダーブロックを追加したものです、とありますが、これはどうもF-1型です。どこかで入れ替えられたものなのか?F-1型とF-2型の,地板(時計を組み込む土台)が共通であれば互換可能なので、あり得る話です。つまりは動けばいい。
しかし、テンプ(金色の輪っか)がガクガクしています。

天真(中心の軸)が折れてます。これでは動きませんね。
先を続けましょう。
テンプを外しました。

脱進機と受け板を外しました。

時計輪列をバラしました。

香箱受けも開けましょう。

この後、部品の洗浄。

順番が入れ替わってしまいましたが、次にカレンダーブロックを地板からはがしました。

地板と文字板の間に、このような機構部品を挟みまして、筒車(時針がつく真ん中の歯車)から動きをもらって、カレンダーを機能させる仕組みです。
カレンダーブロックを取り除くと、下はこうなっています。

筒車が二段になっていて、上の段が日廻し車と連結します。それ以外は普通の小秒針式機械となります。
ここで場面を変えまして、外装の手入れです。
銀器を手入れするクロスでベゼルを拭き上げますと、いくらか輝きを取り戻す。
そして側本体、ケースと呼ぶ部分ですが、アシの付け根が黒ずんでいます。

これで、アシが別体のロー付けだという事がわかります。真鍮の一体ものでしたら黒ずみませんが、黒ずむということは銀を含んでいるという事で、その場所がアシの付け根だけということは、銀ろうでアシを付けていると察することができます。銀は金との親和性が良く、金メッキに滲むことがあるそうです。
そういう時は、ベゼル拭きにも使った銀器クロスで拭き取れば、大体とれます。

このあと洗浄しまして、再度拭きあげ、側手入れを終わります。
そこでこれ。

同時代のシチズンですが…
これが変な時計なのです。次回開けてみます。
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- 2019/03/14(木) 11:08:08|
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