CITIZEN
Jully 2
国産の女持ち機械です。

ただ今から解体してまいります。
まずはテンプを取ります。

下から刻印が出ました。“2302”、これを機種番号と予測して調べて見ましたら、いつものサイトにありました。
http://www.ranfft.de/cgi-bin/bidfun-db.cgi?10&ranfft&&2uswk&Citizen_2302 1960年代の製品です。
つづいてアンクル脱進機を取り除く。

つづいて中受けを開けます。

上車が飛び出しています。上三番式中三針ですから、秒カナが別体であるはずなのですが、おっと!中受けにくっ付いて抜けてしまっておりました。
本来秒カナはこの位置に刺さっています。

こちらは時計輪列です。

コンパクトに納まっています。
平面的に小さくする都合から、立体的に組まれていまして、地板など三階建てになっています。

いや、四階建てですね。
香箱受けを開けます。

香箱まで取り出しますと、複雑な地板形状が現れます。

スペースの有効活用とばかりに、ぎっしりと彫られています。
このあと部品を洗って組みなおしますが…

二層になった三番の隙間に差し込んで受けを組むのが難しい。おまけに部品小さいし。
やっとこさっとこ組み終えて、テンプ上から真部に注油、耐震装置を開けたところです。

受け石を組み込んで…

蓋をしてできあがり。
ケースは金メッキ、銀器クロスで拭き上げる。

文字板、針をつけました。無くなっていた秒針は、同時代くらいのジャンクから持ってきました。

四角い時計はレイアウトが難しい、12か所が30度きざみなのは約束事なので避けられません。このような全棒タイプの場合、1,5,7,11時が、どう位置するかで安定感が決まります。この時計の場合、ちょうど対角を結ぶように配置されていて自然です。
組み込みました。ケース巾17mmほどのシンプルなデザインです。

Cのマークが浮き出たりゅうずもあまり傷んでおりません。

白いバンドをつけたら、文字板の白と相まって清楚な雰囲気になりました。
本日の控え
シチズン ジュリー〈Jully〉 cal.2302 1968年 でした。
そしてもう一つ、似たような時計がここに。

こちらは“チャーム”、同じくシチズンの製品です。
次回はこちらをいじってみたいと思います。
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- 2019/08/07(水) 11:20:32|
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