CITIZEN
Charm 2
シチズンの古い女持ちの機械です。機種はわかりません。

解体してみましょう。
まずはテンプを取りました。

つづいてゼンマイをほどきましてアンクル脱進機を除く。

受け板を開けます。

ひじょうにシンプルな輪列、本機は二針です。小さなスペースに効率よく収まっています。

動力ゼンマイを巻きあげる部分、香箱受けを開けました。

映画のフィルム缶みたいな車が、動力ゼンマイの入った香箱です。昔の白粉〈おしろい〉入れに似ているということから香箱と名づけられたようです。ほかにも“おしどり”など、時計部品には外見からつけられた日本独自の呼び名があるのも面白いところです。

このあと、部品を洗って組みなおしたのですが、テンプを組んだら、どうも調子が悪い。
それもそのはずで、地板の方の受け石がありませんでした。

なので、同時代のジャンク物から石と耐震装置を移植。

持つべきものはジャンク部品です。
文字板と針をつけました。

カット時字は、鹿皮で軽く拭いてあります。
中子に収め、側を被せてヘッド完成。

茶色のワニバンドをつけてみました。

落ち着いた大人の雰囲気になります。時の流れで僅かに色づいた銀メッキの文字板が、アンティークな味を醸しています。

本日の控え
CITIZEN Charm〈チャーム〉 17石 1962年 でした。他に何か情報は?と、ネットで調べてみましたら『CITIZENのキセキ』というアーカイブ的なサイトに掲載されていました。
https://citizen.jp/locus/product/012.html ここによると、機種はQ→950、発売が1957年とありますので、初期型はキャリバーQ,後期は改良か普及化か何かの理由でキャリバー950になったのだろうとの推測です。今回のモデルは1962年製なので950の可能性が高いものの確証はありません。
ここで、前回のジュリーとツーショットで一枚。

どちらも一日一分程度の進みで使用可能となりました。人気のない国産レディスものですが、こうして手入れしてみますと中々どうして捨てたものではありません。つい先ほど、女房がチャームを気に入って、お仲間たちとの会合に出かけてゆきました。
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テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2019/08/21(水) 11:09:37|
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