JOHN BENNET Carriage clock 3
古い置時計を解体しています。

部品をバラバラにして、拭き掃除をします。

錆を落として、つやを出す。こういう作業も部品が大きくて助かります。何しろ目が見えなくなってきてますから。

その点、クロックは嬉しいですね。落とした汚れの度合いも目で見てよくわかります。
脱進機ブロック以外を組み立てました。

上から見る。

そして3時側から見る。

二番車を指で回して、輪列の喰いつきを確認したら、巻き上げ部品の手入れと組み込みです。

作りが頑丈なので、ゴシゴシ拭いても折れたりする心配はありません。

組み立てましたら、ネジを回して動きを確認。

カチカチカチ…っとネジを回すと、シャァァァーっと全体が回る。ここまでは正しく組めています。
最後は脱進機です。

テンプが経年による汚れと摩擦で動きがイマイチ。外して洗いましょう。次の写真はテンプを外したところ。

馬の蹄鉄か、まる子の頭か、カーブを描いたシンメトリーなアンクル受けがガッシリしていて頼もしい。
これも外してみる。

貴石アンクルが採用されていますから、キャリッジクロックの中では新しいほうではないかと思われますが、ここにも刻印などの手掛かりがないため、わかりません。
洗浄ののち組み立て、時計に組み込みまして、動くのを確認。

次は文字板の取り付けです。文字板はホーロー焼きで、アシは文字板受け台に刺さっていて、裏からクサビで止められています。

ここを外して、文字板と受け台の間に刻印がないかどうか確かめる。

おー、残念。ここにも何もありませんでした。
諦めて組み立てましょう。元に戻して、針をつけました。

で、この時計、巻き上げゼンマイの上に謎のネジが組まれてたのですが、これは締めると時計が止まる一時停止ネジ。

このネジを締めるとガンギから下りてきた歯車を受ける冠歯ギアの軸を圧迫して動きが止まります。そして、そっと緩めると再び動き出します。
ここで時計本体の完成です。台座にネジ止めしまして…

ガラスケースを被せて、蓋をしたら完成です。

できました。ジョン・ベネット手提げ置時計。

シンプルながら高い品格を感じます。周りをガラスに囲まれていますので、機械も見えて楽しいです。

ことに天窓から見えるテンプの動きは、見ていて飽きないです。

本日の控え、
SIR JOHN BENNET Carriage clock 推定1920年代 でした。
年代推定はとても雑なものでして、まず量産可能な設計、構造をしているところから、第一次世界大戦以降のスタイルとお見受けしたことと、ジョンベネットブランドが1930年ごろに終わりを迎えているということから、1920年代ではないか?としました。
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- 2019/11/20(水) 11:07:54|
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