RICOH
ダイナミックオート 2
1960年あたりの国産自動巻き、リコー“ダイナミックオート”の機械です。

動きませんし、りゅうずも固い。無理に回すのは破壊の元となりますのでやめ、定石通りにテンプを外して、アンクルを突っついてみます。

ダメですね、アンクルはヌルり、ヌルりとなされるがままでテンションゼロ。念のためゼンマイを開放してアンクルまで除去。真ん中の二番車を突っついて輪列の連動を確認すると…

スルスルと動きますので正常、時計の方はアンクルがダメみたいです。リュウズが動かないのはまた別問題。
巻き上げ部分の二大歯車を取りました。

りゅうずの巻きを直に受け取る巻き伝え車の中心輪っかが無いみたいで、伝え車がネジで止まってしまっていたようです。この失くした輪っかがネジと車を分断しているおかげで、りゅうずを巻き続けることができるのですが、輪っかが無いため、りゅうずを巻けば巻くほどネジがキツく締まってしまい、やがて止まってしまうわけです。ここは在庫部品を当って対応しましょう。
中受けを開けます。

大きな四番、三番車が密に収められています。密です。
香箱受けを開けます。

二番受けと香箱がピタリ同じ高さで気持ちいいです。

さて、このあと部品を洗って組立ですが、欠損部品の巻き上げ輪っかの代用品が中々なくて難儀しましたが、なんとかやっつけて嵌めてみたら…

横方向にややガタつきますが、キチ車をしっかり受け止めていますから、良しとしましょう。
輪列を組んでみて、りゅうずを軽く回してみると、威勢よくすべてが回るので、このまま行きましょう。

アンクルも正しく組み込んだら正常作動、テンプをつけて機械の組み立て終了です。

このあと、本来ですと自動巻き上げ機構を乗せるわけですが、錘が壊れているのでやめます。手巻きで完成させたいと思います。
次回は外装の掃除と組み立てです。
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- 2020/07/08(水) 10:42:55|
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