シチズン
クリスタルセブン33石 1
今回は、かなりのジャンク度です。

たまには黒文字板もいいなあ?と思ったのと、33石のいいやつじゃない?といった気持で買ったのですが、リュウズもなし、振っても動かないといった見事なジャンクっぷりです。

ですが、こういうものこそ私のご馳走、安心していじれるのです。最初から壊れてるんですから壊す心配がありません。
ガラス風防も分厚いですね。

クリスタルセブンですから、クリスタルが強調されています。プラ風防が主流だった時代において、新しいガラス風防は、大事な売りの要素だったのでしょう。
裏側です。

エンブレムみたいな装飾の囲みに数字の7〈セブン〉、この7の意味はラッキーセブンで縁起が良く、カレンダーの七曜を示していると、今回もお世話になっているトンボ出版刊『国産腕時計⑥シチズン自動巻き』に書かれてありました。なるほど、私はてっきりシチズンのシチかと思ってましたが…どうやら違っていたみたいです。これは冗談。
さあ、気になるところ、りゅうずは無いが、巻真はあるのか?

ありました。ここまで覗いていたら望みはあります。
ところがこの品物、裏蓋がありません。つまり上から機械を出し入れする上開け方式です。したがってベゼルから外してみる。

ベゼルは、一名ガラス縁ともいいます、ガラスの斜面を上から押さえ、側に喰いつく固定構造。そしてガラスの周りにゴムパッキン。そのパッキンに囲まれたガラス風防がぴっちりと嵌まっていて動きません。おまけに長年の汚れががっちり固めています。さてどうしたものか?こうなりゃ引っ張るしかないと、100均の吸盤を押し付けて、グっと引いたら…

とてもきれいとは言い難い粉を飛び散らかしながらパッキンもろ共ガラスが外れました。
ところが、その下がまあこびりついちゃって凄いのなんの。ガラスパッキンが腐っていないのに、その下が錆びているという事は、この人、時計をしたまま風呂に入ったな?…なんて情景が浮かんできたりするのです。ここもまた古物いじりの楽しさ。

汚れを取ったら、さあ、巻真を抜こうと、文字板に切り欠きを探すも、全く見当たりません。
え?ええ?
どうやって機械を出すの?と思案に暮れ、とりあえず巻真を回してみようと、手近な在庫から探してきたお迎え用のリュウズを咥えさせまして…

向こう側に回してみたら…
パキ!ポロリ。

あ!折れた!(泣)
…と思ったら、なんと咥え込み式の継ぎ巻真ではありませんか。

そういえば、セイコーコーラス
(時計道楽150)もそうでした。3年も経つと忘れてしまうものですね。
巻真の半分が外に出たら、コロンと機械が取れました。

ケースの中には修理の記録が書かれています。49.5というのは昭和49年の5月といったところでしょう。その前が48年12月。先ほど見た刻印の製造番号が70から始まっていたので、製造年は1967年10月ととらえて、発売が翌年だとすると1968年つまり昭和43年となるわけだから、それ以降のお買い上げということで年代関係は合いますね。
ここまでで結構疲れました。つづきは次回という事で。
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テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2020/08/26(水) 10:40:01|
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