シチズン
クリスタルセブン 33石 2
1960年代シチズン、クリスタルセブンの中身を側から取り出したところです。

黒塗装の文字板は真鍮ベース、外周に緑青がふいています。それと、CITIZENの植えロゴが曲がっていますが、一体どうやったらこうなるのでしょう?不思議です。
文字板の裏側です。

小さな点々が見えますね、時字、ロゴ、窓枠、セブンマークが、いずれも植えものであることがわかります。あと残念なことにアシが一本折れてます。
文字板を外すと、カレンダーが露出します。

日板、曜板ともにアルミ製、曜板は横ばねと文字板で止まっているだけなので、すぐ外れます。

かたや日板は三か所の止め板で押さえられています。
日板も外すとこうなります。

日板は単独修正でき、曜板は時針連動での修正となります。外周にある小さな突起が文字板受け位置となり、文字板とカレンダーのスキを確保します。
巻真を抜いてみました。咥え込みの継ぎ巻真です。

組む時は、りゅうず側のほうを力ずくで押し込み、抜く時は二段引いたのちにさらにグっと引くんですね、これは判りませんでした。
自動巻き33石の機械です。

錘を外します。

これまでの自動巻きは、基礎時計の上に自動巻き機構を重ねる方式でしたが、この機械は、時計輪列と自動巻き上げ機構が並列の同一面に収められています。当時、世界一薄い自動巻き機械と称された所以です。
巻き上げ機構の受けを開けてみる。

二個のクラッチ車があるということは、両回転巻き上げ、錘が回る方向を問わず、動力が巻き上げられる仕組みです。
ではゼンマイをほどきましょう。ストッパーのシッポが外に飛び出ていて、解放しやすくなっています。

ゼンマイがほどけましたら、テンプを取ります。

続いてアンクル。

自動巻き機構を抱き入れる形の一枚受けを外します。

時計の輪列です。秒カナが別体になった間接中三針です。
動力ゼンマイの入った香箱を取り出すと、巻き上げの流れが判ります。

右方向からはクラッチから流れてくる自動巻きが、左からはりゅうずからの手巻きの力が流れてくる様子がわかります。
このあと、部品を洗って組んではみたのですが…

なんかわずかにガタつくのです。
どこかがおかしいですね、次回にしましょう。
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- 2020/09/02(水) 10:34:05|
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