時計なのにカメラ? “CAMERA”なる銘の入った日本製の時計です。

戦前シチズンの女持ちのようですが、角孔ねじを折ってしまいまして、同系列モデルの部品で補ったところです。

組み立てたのち、側に組み込みました。残念ながら天真が折れていて動きません。

そして破損部品を補ってくれた代替品がこちら。

シチズン初の女持ちであるK型と思しき機械です。さて、これと今回のモデルをならべてみましょう。

デザイン、外装、大きさも、パリス式側も同じ、文字板も同じ“CITIZEN”表記、裏刻印の形式も同じですから、同時代品と思われます。ゆえに部品交換ができたというわけ。
しかし製造番号の桁が違います。左のCITIZEN刻印のものは…

“30295”ですが、“CAMERA”刻印のほうは…

“470620”で、一桁多いです。どこからどう見ても同じ商品なのに、中身が違うんですから、この一桁に何か識別の意味があるのではないかと推測してしまいます。
機械の方も受け板の形状は違えども、輪列は同じに見えます。どれどれ、一つをお化けにして…

憑依させてみましょう。

ほら、ピタリと同じです。つまりシチズンが、受け板違いのバリエーションを別名で作って輸出していたか、逆に部品の一部が輸入品であるために別銘柄にしたのか?その辺は昔ばなしすぎてわかりません。
とにもかくにも、戦前シチズン女持ち、元の姿に戻しました。

天真以外は洗浄で戻りましたので、天真交換すれば動くはずです。
丸っこい可愛い側ですね。言ってみれば懐中時計を小さくしただけなのに、可愛く見えるのはコロンとした形状と大きさのせいでしょうか。

本日の控え
CITIZEN K改CAMERA型 推定1940年前後 となります。

この時計はどんな人が持っていたのだろう。出兵する恋人からの贈り物だったのだろうか?はたまた息子を待つ、お母さんの愛用品だったのだろうか?戦火を超えた時計には、特別なストーリーが思い浮かびます。
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テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2020/09/23(水) 11:14:06|
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お世話になっております。
いやはやお恥ずかしいです。
語彙がありませんもので、困るとこのようになってしまうのです。
こんなダサダサな書き方ですが、今後ともよろしくお願いします。
- 2020/09/23(水) 16:34:05 |
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- 柊horii #-
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