フランケンシュタインの囁き
シュミットの逆襲 1
何体かの死体をつなぎ合わせて一人の人間をつくり出した若き科学者フランケンシュタインのように、壊れた時計を集めて一つの完成体にしたいと思って、箱から出してきたのが二つのシュミット。

どっちもだめなのだ。
奥のハンターケースは、2020年6月に解剖修復を試みたものの、歪みが治せず断念した個体だ。

あれから半年、放置していたら、部分的に錆まで生じている。

そして手前の一見オープンフェイスに見えるが、実はガラスの蓋がついている狙いがよくわからぬ個体は…

2015年に一度手を入れたものの、実は部品の欠損があちこちに。

石止めリングやネジ、緩急針周辺部品が欠けている。

そこで私にフランケンシュタインが囁いた。部品を移植しろと。
現在のように精度の画一化された部品でもないだろうが、二つをバラバラにして一つの完成形が出来れば、それはそれで喜ばしい。ゴミ二つより一つの時計が誕生するからだ。
ハンターのほうは側が歪んで使い物にならないから、こちらのモデルを基礎体にしよう。

二重風防に何の意味があるのだろうか?落としたらいっぺんに割れるだろう?と思いつつ、開閉するほうのガラスを銀板に取り替えれば、普通の蓋にできるのか?と、独りで頷きながらゆっくりとコジ開けをにぎった。
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- 2021/01/27(水) 11:07:22|
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