アンタいったいどっちなの? 2
判明した正体!の巻 国産ジャンク腕時計、文字板に“KS”、裏蓋に“GS”と書かれた謎のブツ。
蓋を開けてみました。基礎機械はキャリバー56系のどれかです。

自動巻きの錘を取りましょう。

蓋の刻印には5646-7010とありまして、そうであればデイデイト、つまり日付曜日付きということになります。
そうなんです。りゅうずを引っ張ればわかる事、やってみたらば二段引き、つまり本来はカレンダー付きということで、一段引いて回してみると、文字板に隠れて見えないが、カシャ、カシャと振動だけが指に伝わります。ということは刻印通り、5646が正しいようです。
早く見たい、先に進もう。
機械は金属中枠を蓋のネジで押し上げてロックする方式。

巻き真を抜くと、コロンと下から中身が落ちます。

おいおいおい、KS顔した文字板よ、良く見せておくれ。

いい男じゃないか、今風に言えば塩顔っていうの?いやいや、感心している場合じゃない、もし5646GSが正体なんだとしたら、この文字板がよそ者という事になる。
どれどれ、如何なる止め方か?

ああ、ちゃんとアシで止まっている。…ということは純正文字板?
文字板を外そう。
ほうらやっぱり。

文字板の下で、誰にも見られることのない悲しきカレンダー。ということで、機械は5046-7010、側とは正しい組み合わせであるという事が判明しました。…と申しますか、白々しい書き方をしましたが、毎度おなじみトンボ出版刊『国産腕時計⑨セイコー自動巻き』を開けばすぐ判ります。キャリバー56にはロードマチックをハイビート化した5626というKS〈キングセイコー〉があったんですね。道理できちんと文字板が嵌まるわけだ。だから恐らくは、お客さんの希望か、時計店の都合かで、文字板をカレンダー無しにしたのではないか?というのがここでの見解となります。
なんとなくスッキリしました。
こちらは機械の時計側。

次回、解体作業とまいります。
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- 2021/03/17(水) 10:03:09|
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