三年仕込みの風格 いつもお世話になっている『
ひろせ堂めいど商会』主催のhirose様からいただいた、もうひとつの大物が、この奈良漬け。

妖怪“あかなめ”のベロじゃありませんよ。この分厚くて大きなべろべろは瓜の酒粕漬けです。素晴らしい香りです、香の物とはよく言ったものです。奈良漬けといいますと、これまではカツーンと鼻を刺すアルコール臭に、やたらとしょっぱい味付けの安っぽい物しか知りませんでしたから、本当はあまり好きな食べ物ではなかったんですけど、三年仕込みの本作りとなりますと、その風格が違います。
いつもは軽く漬け衣を落として、そのままご飯のおかずにさせていただいてますが、今回は刻んでお茶漬けに。

奈良漬けのきざみはサイコロくらいの粗目でね、細かく刻むと間違って丸呑みしちゃいます。暖かいご飯に奈良漬け乗せて、そこへ熱いお茶をかける。お茶はほうじ茶、玄米茶、ウーロン茶なんかも良さそうだけど、今日は煎茶の出がらし。
仕上げにラー油を一たらし。

これぞハイコントラスト料理の極み。お茶に浸った白飯の淡白さ、奈良漬け三年仕込みの濃厚な味わい。一口すすって噛みしめてごらんなさいな、奈良漬の甘い汁がバシュっと破裂したとたん、お茶がボリュームを下げて旨いのなんの。安っぽい奈良漬けにお茶なんか注いだら、たちまち酔っ払ってしまうでしょうが、三年仕込みの風格は、品の良い甘さと香り湛えた、実に悠然としたものです。
内臓を改造して、脂っぽいものが食べられなくなった私には、何よりのご馳走です。
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テーマ:料理 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/03/25(木) 10:18:49|
- 料理・食
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お世話になります。
奈良漬けのお茶漬け、ご馳走様です。
奈良漬けの甘味が、お茶にすうーっと薄まってゆく味の変化がたまりませんね。
それと糀も体にいいのでしょう、お陰様でとても調子がいいです。
- 2021/03/27(土) 08:23:20 |
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- 柊horii #-
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