三頭魔王 久々のビデオ鑑賞記です。
今回は1988年
香港映画の『三頭魔王』でございます。

いいですねえ、このジャケットのデザインで如何なるジャンルかお分かりでしょう。だいたいポスターにいろんなキャラがどっさり詰め込まれているのは冒険活劇と相場が決まっているのです。題名にもなっている三つ頭のキングギドラ人間みたいな三頭魔王に、剣を振り回す半裸の美女、妖怪じみた怪物の数々、私はこういうのを見るだけで期待と興奮を禁じ得ないのであります。どれがいいモンか悪モンか?そんなことは二の次、怪物妖物がうじゃうじゃ出てくると思うだけで楽しくなります。
ところが主役は男の子で、母の病気を治すため、千年人参を求めて賢者と共に旅に出るというお話なんです。おいおいちょっとちょっと、主役をジャケットデザインに入れないなんて、なんか違ってないかい?とツッコみたくなるけれども、まあいいでしょう。本編で、その可愛さとアクションを堪能しましょう。センターを取っている半裸の美女は、ビジンダー時代の志穂美悦子さんを髣髴とさせるような容姿で、思わず助けてもらいたくなるアクション美人、当然重要な役割です。主役の少年、賢者の老師、敵も味方もアクションキレキレでさすが
香港映画という感じです。
登場する魔物たちも、今ならCGで同じような質感に処理されてしまうでしょうが、当時は手作り感満点のぬいぐるみおよびギニョールのオンパレード。
キャラクター設定もユニークで、世界のあらゆるものを見ることができる千里眼の目巨人や、順風耳の耳巨人。

死者さえも生き返らせる薬効の持ち主である千年人参さん。

顔はこわいけど薬効は世界一、良薬は見た目に恐しです。
そしてそして、メインキャラの三頭魔王も凄い作りです。

レッドスネークカモン!感があって実に楽しい。(真ん中頭で両手でパクパク)
明解なストーリー展開、一途な少年の前に次々現れる魔界の使者たち、ナチの吸血ゾンビまで現れて、もうしっちゃかめっちゃかの大騒ぎ。全編に流れる、ポヨンポヨンとした脱力系の音楽は東洋的で独創的、どこかで聞いたようなメロデーだなあ?と思ったら『アルハンブラの思い出』のアレンジじゃないか。もう何がどう繰り出すかわからない面白さ。
そして、ネタをばらしてしまうと、物語上はハッピーエンドなんだけど、何となく暗い気持ちで終わるエンディングに気分はモヤモヤ。念願叶ったんだから、良かったね!で終わらしてくれよぉ。ハッピーエンドで暗い気分という不思議感覚は、ぜひご自身の目でお確かめください。
1980年代『ネバーエンディングストーリー』や『レジェンド/光と闇の伝説』など、冒険ファンタジーが流行してました。東洋ムード満点の摩訶不思議なファンタジーの世界へ旅立ちたい方は、こちらの作品をどうぞ。
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テーマ:趣味と日記 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/04/10(土) 10:02:06|
- 視聴鑑賞
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