葱の終わり 長葱もいよいよ薹〈トウ〉立ちを始める季節になりますと、芯が太って固くなります。そうなると、さくさく食べるには少々キツイ。ゆえにゆっくり煮込みます。
葱はぶつ切りで、水から煮ちゃう。

油揚げの短冊と一緒に味噌汁に。油揚げには熱湯をかけて油抜きを?いいえ、そのままつっ込むのです。お料理屋さんじゃあるまいし、ぎらぎらと浮かぶ油も味のうち。
葱と揚げ、昔ながらのお味噌汁。

食通でも知られる池波正太郎の作品に、葱の味噌汁“根深汁”といのが出てきて、『剣客商売』の主人公である秋山大治郎が、こいつで飯を四杯食った、などと書かれると、さも美味しそうに思えるものです。

まあ、大治郎は、マッチョの若者だからいいが、私は親父の小兵衛の歳だから、しょっぱい法蓮草でご飯は軽く一膳がいいところ。だけどこの小兵衛さん、剣の達人で若い奥さんと精力つけてイチャイチャしてるってんだから、そこは私とだいぶ違います。
おっと、話は変な方向にいきましたが、今日は葱の話。
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テーマ:料理 - ジャンル:趣味・実用
- 2021/05/13(木) 10:20:05|
- 料理・食
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| コメント:2
確か「太い眉を動かし」みたいな記述があったと覚えてますが、池波さんの描写はほんとうに旨そうなんです。
- 2021/05/14(金) 09:21:35 |
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- キムラ #-
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キムラ様
お世話になっております。
本当ですねえ、食欲を刺激される文章の力に、よだれたらたらです。
根深汁のほかにも大根の鍋などがありまして、読むとつい真似したくなります。
- 2021/05/14(金) 13:00:45 |
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- 柊horii #-
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