ミイラの味 一昨日の日曜日、小鳥のさえずり、その向こう、遠くの方で田植えの音が聞こえるだけの静かな朝でした。
七厘を持ち出しまして、炭を熾し、かねてよりチャンスを見計らっていた“くさやの干物”を炙りました。

ムロアジのくさや、大きいのよね、真空フィルムをそっとめくる、懐かしい汲み取り便所の香りが鼻をくすぐるね。
炙りは弱火で加減を見ながら慎重に。カサカサに焦げてもいけないし、生でもよろしくありません。

香ばしき焦げ目を割いて、プツリプツリと旨み汁が染み出てきたら食べごろかな?
熱いのを我慢して、焼けたそばからむしり取り、ふっくりと太ったところは瓶詰めにして取っておく。なぜならば、冷めても美味しいから。

そして、空いたところで握り飯を焼くの。

瓶詰めにしなかった端っことか、腹身の薄いところは炙りたてに限るね、皮はサクサク、中からジワリと染みる旨み、いいえ、醤油なんて要りません、しお味と旨み、醗酵がもたらす古美の味はほかにはない味わいです。独特の香り、ミイラを焼いて食ったら、こんな感じかな?ま、あれも干物といえば干物だけど。そして頬張る香ばしき握り飯が殊の外美味い。
くさやで飯を食ったのは、実はこれが初めて。これまでは酒を飲んでいましたから。まあ病気で酒をやめたわけだけれども、こういう新しい発見をもたらしてくれるんだから、病気もそう悪い物じゃないね。
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テーマ:おいしいもの - ジャンル:趣味・実用
- 2021/06/01(火) 10:28:11|
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