CITIZEN JET AUTODATER 4
昭和40年ごろのシチズンジェットの側を洗ったところですが、前の持ち主がつけたと思われる派手なキズ。

四本のアシが全部こうだからたまらない。改造は本意ではありませんが、形が変わるのを覚悟して、棒砥石でカサカサ削りましょう。

棒砥石でキズを撫でて、青粉でフェルト磨きをしました。

フラット面が放つキレは、優しいイメージに丸まってしまいましたが、デコボコキズよりはマシかと思います。
裏面も同じように処理しました。

これで側の手入れはよろしいでしょう。
風防側から機械を収めます。

ここへボックス風防を被せて、文字板リングもろとも抑え込む。

ずれないように納まったら、裏返して側止めネジで機械をロックして回転錘“ジェットロータ”を取り付け。

裏蓋、ベゼルを締めたら、ヘッド完成です。

さてバンドはどうしましょう?革バンドもいいですが、今回は昔の金属バンド、この辺はいかがだろうか?

ピン巻き中三列、おまけに奇跡的に先カンが合うときたもんだ。これは中々稀有な出会いです。前々回も話に出ましたが、先カンという部品はこれです。

これは、厚み、カーブ、巾、穴位置の全てが側と合わないとフィットしないので、デザインが気に入ったからといって、何にでも使えるというものではありません。しかし今回は巡り合わせのように寸法が合いました。おまけに写真でおわかりでしょうか?カーブした面が切断面ではなく、内側に丸め込まれてますね、これは珍しいです。当時を表す加工ですね。曲げの先カン、普通は板の切断面になりますが、このひと手間は今や絶滅したと言ってよろしいかと思います。
ヘッドに取り付けまして、ジェット・オートデーター復活です。

シンプルかつ機能的なデザインですね、60年近く経っても古く感じさせない普遍的スタイルです。
本日の控え
CITIZEN JET AUTODATER cal.1121 21石 1965年製 当時価格10,000円 でした。

これがまた使ってみたら優秀でして、実用オッケー。二日で1分遅れるかどうかといった具合です。
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- 2021/07/07(水) 11:11:58|
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