ENICAR Supertest 3
エニカの機械を組み直したところです。

自動巻き機能を捨てて、手巻きとして元気に動いております。
文字板を組みました。

切分でもない、謎の外周装飾リングが太い植え字に合っていて、不思議なカッコよさを醸しています。メタリック要素が多い分、そう見せているのでしょうか?それと文字板に記された“RUBYROTOR 33”という表記がちょっと気になりますが、自動巻き機構を捨てた今では確認のしようがありません。それと、33石もどこに使っていたのだろうか?
次は風防ですが、こちらも相当キズが激しいです。

極細の耐水ペーパーで水研ぎをして、ピカールでフェルト仕上げをしました。

こちらはステンレス製中枠。

これを機械に嵌めましてネジ止め、側に収めて巻き真を差します。

蓋を閉めたら、ヘッド完成。

カッコいいじゃない。直線的なメタリックデザインに合わせて、ちょっとギラついたパーフェクションバンドをつけてみました。

男前ですねえ、見返しの金属リングが独特の味を出しています。計器のようなスポーティとは違う、装飾的で力強い、あまり見ない装飾リングです。
ENICAR Supertest の復活です。

古い時計を手に取ってバラしてみると、風防がキズだらけになっても、植字が取れても、自動巻きを捨ててまで使ってもらっていたこの時計は、よほど愛されていたんだなあという事が見えてきます。

やがて持ち主もあきらめたか、亡くなったかして、骨董屋さんのジャンク置き場に流れ着いたんでしょう。だからこそ、こういうゴミ扱いされた時計が好きなのです。前の持ち主の愛は、私が受け継ぎましょう。

本日の控え
ENICAR Supertest 33石 AR1125(ローター欠損) 1960年代 でした。
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- 2022/07/27(水) 10:40:42|
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