レッツ商会21型 3
古い懐中時計の機械を組んだところです。

地板径47ミリちょっとの21型、小秒針と中秒針が両方着くという謎めいた機械です。
そしてこれを収める器がこちら。

0.800銀側ですが、見ての通りまっ黒なので、今回は赤粉で布拭きです。

ピカピカではなく、溝に黒みを残した、コイン縁が浮き出るような時代感のある味を求めます。

さて、機械を側に収めましょうかと、文字板と針付けですが、長い秒針と、穴径の合う分針を持っていないので、中三針はやめまして、分針穴にネジを加工して作った即席ハカマを差し込みまして、通常小秒針に仕立て上げました。

ところが、組んでみたら時計が止まる。
文字板の下、裏周りといいますが、時分針がつく筒車の錆が、どうも摩擦を高めているみたいなので、バラして錆び落とし。

やはり裏周りもちゃんと洗わないといけませんね。
こんどこそ機械を側に収めましょう。

数分動くと止まっちゃいますが、まあいいでしょう。機械の鑑賞用です。
できました。商館時計100年の味です。

しかし、よくわからないのが、切分を二重にする意味です。同じ割角なので、現在では秒目盛りと切分は共通化されていますが、この時代は秒と分を分けるのが作法だったのでしょうか?確かに秒針が指す目盛りと分針が指す目盛りとを分けた方が目的は明確です。でも同じものを二重に表記するとは…作った人に聞いてみたいです。案外「文字板がだだっ広いからだよ」だったりして。
機械側は見ていて楽しいですね。

元々土くれだった鉱物を製錬して、切って削って磨いて組み立てるんですから、それは有難いものです。

本日の控え
レッツ商会 21型 銀側オープンフェイス でした。
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- 2022/08/24(水) 10:44:59|
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