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柊 萬控へ<ひいらぎ よろずひかえ>

料理、時計、怪獣、家庭菜園など趣味のあれこれを書き控えてまいります。

時計道楽 24

100年もの?<後編>

 ムーブ表側
 A・Schild〈アドルフ・シールド〉社製というところまで判明した超古ジャンクの銀時計。今回はムーブメント裏側を覗いて見ましょう。
 ムーブ裏側
 やはりシンプルな輪列構造です…が…あれ?ガンギ車(かぎ状歯のグレーの歯車)がテンプに直接からんでるぞ?普通はアンクルという脱進機が間を取り持つ構造です。はて?よく見てみよう。
シリンダー脱進機構
横から見たシリンダー脱進
 やはりそうだ。テンプとガンギが直接からんでる。
 こんな脱進形式があるのだろうか?
 
 そこでいつものように古本をめくってみたら…

 …ありました。
cylinder_escapement.jpg
 この下の図、まさにそのものです。なになに?[cylinder escapement]ですと?
 解説文はこんな感じでしょうか?

 シリンダー脱進という、貴石アンクル、フックアンクルと共に、時計に使われる第三のタイプがあります。
 18世紀の初めに開発されたこのタイプは、非常に古いか安い時計に多く見られます。特にドイツでは1940年代まで生産されていました。
 その動作はアンクル脱進と同じですが、よく見るとアンクル部がテンプ天芯に直結していることが判ります。

<中略>
 いろいろな面で、シリンダー脱進方式は、貴石アンクル脱進に精度のうえで下回るため、精度を追い求める需要の前に姿を消しました。
 
 どうもかなり古いタイプの脱進形式のようです。

 実物を見てみましょう。テンプを外しました。
外したテンプ
 これがシリンダー脱進機です。へぇ~、なるほどね、初めて見ました。この時計がもし1932年製だとしたら、シリンダー脱進末期の作ということになりますね。
 ジャンク発掘もいろんな出会いがあって楽しいです。

 それではケースのゆがみを直しまして、軽く磨いて組みなおして鑑賞しましょう。
組みなおしてケースを拭きました
ヘッド横見
 ころんとした丸みのクッションベゼルに菊のりゅうずが可愛いですね。

 18世紀に生まれ20世紀に姿を消したといわれるシリンダー脱進機構、チャカッチャカッと金属同士の当る軽い音も味わいです。標本としてこのまま取って置きましょう。

 今回の控え A・Schild SA cal.AS53 推定1932年 ブランド不明 でした。
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テーマ:♪♪生活を楽しむ♪♪ - ジャンル:趣味・実用

  1. 2014/03/18(火) 20:23:51|
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