精工舎
掛け時計 4
戦前ものと思しき掛け時計のジャンク修繕作業、今回は文字板です。
見返しリングのハンダ付けを丁寧に破壊して、文字板単体にした状態です。

ブリキに紙貼りの文字板です。
このデータを元に版下をデジタル修正して、新しいものに貼り替えることもできますが、この程度の傷みでしたら、そういうことはいたしません。この味を活かします。
まず今後の保護も考慮して、全体に半ツヤクリアーでコーティングします。というか紙なので含侵します、それでいいです。

ここから最低限の手を加えます。
それでは一時と二時の間の分刻を補修しましょう。
割と状態の良い部分にマスキングテープを貼って、五分目ともどもトレースします。

テープを剥がすときに表面が一緒に剥がれる恐れがありますので、先のスプレー処理が大事なのです。
そしてデザインナイフで目盛を切り抜き。

長さに注意!目盛の長さ、天地を先に決めましょう。
それを欠損部分にあてまして

切抜きの上から油性ペンで印をつけます。そうです、五分目の三角はここで役立ちます、位置あわせのガイドになります。
最後は黒のラッカーで筆描きです。

筆ですと、ビチっと硬い直線よりも、周りとの調子が合いますね。
そのほかの欠損部にも軽く墨入れをしまして

金属パーツを組み立てて、文字板完成です。
曇った真鍮と歳を重ねた紙文字板の相性がいい味をだしています。真鍮リングもやがて元のように黒ずんでくることでしょうが、それもまた「時が育てる味」のうちです。
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- 2014/08/19(火) 10:00:19|
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